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第七章 自衛隊の権限

第八十七条―第九十六条

自衛隊法
>第七章 自衛隊の権限

(武器の保有)
第八十七条

(防衛出動時の武力行使)
第八十八条

(治安出動時の権限)
第八十九条

第九十条

第九十一条

(警護出動時の権限)
第九十一条の二

(防衛出動時の公共の秩序の維持のための権限)
第九十二条

(防衛出動時の緊急通行)
第九十二条の二

(国民保護等派遣時の権限)
第九十二条の三

(展開予定地域内における武器の使用)
第九十二条の四

(治安出動下令前に行う情報収集の際の武器の使用)
第九十二条の五

(海上における警備行動時の権限)
第九十三条

(海賊対処行動時の権限)
第九十三条の二

(弾道ミサイル等に対する破壊措置のための武器の使用)
第九十三条の三

(災害派遣時等の権限)
第九十四条

第九十四条の二

第九十四条の三

第九十四条の四

(在外邦人等の保護措置の際の権限)
第九十四条の五

(在外邦人等の輸送の際の権限)
第九十四条の六

(後方支援活動等の際の権限)
第九十四条の七

(防衛出動時における海上輸送の規制のための権限)
第九十四条の八

(捕虜等の取扱いの権限)
第九十四条の九

(自衛隊の武器等の防護のための武器の使用)
第九十五条

(合衆国軍隊等の部隊の武器等の防護のための武器の使用)
第九十五条の二

(自衛隊の施設の警護のための武器の使用)
第九十五条の三

(部内の秩序維持に専従する者の権限)
第九十六条


第七章 自衛隊の権限


(武器の保有)
第八十七条

  自衛隊は、その任務の遂行に必要な武器を保有することができる。



(防衛出動時の武力行使)
第八十八条

  第七十六条第一項の規定により出動を命ぜられた自衛隊は、わが国を防衛するため、必要な武力を行使することができる。

2 前項の武力行使に際しては、国際の法規及び慣例によるべき場合にあつてはこれを遵守し、かつ、事態に応じ合理的に必要と判断される限度をこえてはならないものとする。



(治安出動時の権限)
第八十九条

  警察官職務執行法(昭和二十三年法律第百三十六号)の規定は、第七十八条第一項又は第八十一条第二項の規定により出動を命ぜられた自衛隊の自衛官の職務の執行について準用する。

  この場合において、同法第四条第二項中「公安委員会」とあるのは、「防衛大臣の指定する者」と読み替えるものとする。

2 前項において準用する警察官職務執行法第七条の規定により自衛官が武器を使用するには、刑法(明治四十年法律第四十五号)第三十六条又は第三十七条に該当する場合を除き、当該部隊指揮官の命令によらなければならない。



第九十条

  第七十八条第一項又は第八十一条第二項の規定により出動を命ぜられた自衛隊の自衛官は、前条の規定により武器を使用する場合のほか、次の各号の一に該当すると認める相当の理由があるときは、その事態に応じ合理的に必要と判断される限度で武器を使用することができる。

 一 職務上警護する人、施設又は物件が暴行又は侵害を受け、又は受けようとする明白な危険があり、武器を使用するほか、他にこれを排除する適当な手段がない場合

 二 多衆集合して暴行若しくは脅迫をし、又は暴行若しくは脅迫をしようとする明白な危険があり、武器を使用するほか、他にこれを鎮圧し、又は防止する適当な手段がない場合

 三 前号に掲げる場合のほか、小銃、機関銃(機関けん銃を含む。)、砲、化学兵器、生物兵器その他その殺傷力がこれらに類する武器を所持し、又は所持していると疑うに足りる相当の理由のある者が暴行又は脅迫をし又はする高い蓋 然性があり、武器を使用するほか、他にこれを鎮圧し、又は防止する適当な手段がない場合

2 前条第二項の規定は、前項の場合について準用する。



第九十一条

  海上保安庁法(昭和二十三年法律第二十八号)第十六条、第十七条第一項及び第十八条の規定は、第七十八条第一項又は第八十一条第二項の規定により出動を命ぜられた海上自衛隊の三等海曹以上の自衛官の職務の執行について準用する。

2 海上保安庁法第二十条第二項の規定は、第七十八条第一項又は第八十一条第二項の規定により出動を命ぜられた海上自衛隊の自衛官の職務の執行について準用する。

  この場合において、同法第二十条第二項中「前項において準用する警察官職務執行法第七条」とあるのは「第八十九条第一項において準用する警察官職務執行法第七条及び前条第一項」と、「第十七条第一項」とあるのは「前項において準用する海上保安庁法第十七条第一項」と、「海上保安官又は海上保安官補の職務」とあるのは「第七十八条第一項又は第八十一条第二項の規定により出動を命ぜられた自衛隊の自衛官の職務」と、「海上保安庁長官」とあるのは「防衛大臣」と読み替えるものとする。

3 第八十九条第二項の規定は、前項において準用する海上保安庁法第二十条第二項の規定により海上自衛隊の自衛官が武器を使用する場合について準用する。



(警護出動時の権限)
第九十一条の二

  警察官職務執行法第二条、第四条並びに第六条第一項、第三項及び第四項の規定は、警察官がその場にいない場合に限り、第八十一条の二第一項の規定により出動を命ぜられた部隊等の自衛官の職務の執行について準用する。

  この場合において、同法第四条第二項中「公安委員会」とあるのは、「防衛大臣の指定する者」と読み替えるものとする。

2 警察官職務執行法第五条及び第七条の規定は、第八十一条の二第一項の規定により出動を命ぜられた部隊等の自衛官の職務の執行について準用する。

3 前項において準用する警察官職務執行法第七条の規定により武器を使用する場合のほか、第八十一条の二第一項の規定により出動を命ぜられた部隊等の自衛官は、職務上警護する施設が大規模な破壊に至るおそれのある侵害を受ける明白な危険があり、武器を使用するほか、他にこれを排除する適当な手段がないと認める相当の理由があるときは、その事態に応じ合理的に必要と判断される限度で武器を使用することができる。

4 第一項及び第二項において準用する警察官職務執行法の規定による権限並びに前項の権限は、第八十一条の二第二項の規定により指定された施設又は施設及び区域の警護のためやむを得ない必要があるときは、その必要な限度において、当該施設又は施設及び区域の外部においても行使することができる。

5 第八十九条第二項の規定は、第二項において準用する警察官職務執行法第七条又は第三項の規定により自衛官が武器を使用する場合について準用する。



(防衛出動時の公共の秩序の維持のための権限)
第九十二条

  第七十六条第一項(第一号に係る部分に限る。以下この条において同じ。)の規定により出動を命ぜられた自衛隊は、第八十八条の規定により武力を行使するほか、必要に応じ、公共の秩序を維持するため行動することができる。

2 警察官職務執行法及び第九十条第一項の規定は、第七十六条第一項の規定により出動を命ぜられた自衛隊の自衛官が前項の規定により公共の秩序の維持のため行う職務の執行について、海上保安庁法第十六条、第十七条第一項及び第十八条の規定は、第七十六条第一項の規定により出動を命ぜられた海上自衛隊の三等海曹以上の自衛官が前項の規定により公共の秩序の維持のため行う職務の執行について、同法第二十条第二項の規定は、第七十六条第一項の規定により出動を命ぜられた海上自衛隊の自衛官が前項の規定により公共の秩序の維持のため行う職務の執行について準用する。

  この場合において、警察官職務執行法第四条第二項中「公安委員会」とあるのは「防衛大臣の指定する者」と、海上保安庁法第二十条第二項中「前項において準用する警察官職務執行法第七条」とあるのは「この項において準用する警察官職務執行法第七条及びこの法律第九十条第一項」と、「第十七条第一項」とあるのは「この項において準用する海上保安庁法第十七条第一項」と、「海上保安官又は海上保安官補の職務」とあるのは「第七十六条第一項(第一号に係る部分に限る。)の規定により出動を命ぜられた自衛隊の自衛官が公共の秩序の維持のため行う職務」と、「海上保安庁長官」とあるのは「防衛大臣」と読み替えるものとする。

3 第八十九条第二項の規定は、前項において準用する警察官職務執行法第七条又はこの法律第九十条第一項の規定により自衛官が武器を使用する場合及び前項において準用する海上保安庁法第二十条第二項の規定により海上自衛隊の自衛官が武器を使用する場合について準用する。

4 第七十六条第一項の規定により出動を命ぜられた自衛隊の自衛官のうち、第一項の規定により公共の秩序の維持のため行う職務に従事する者は、道路交通法(昭和三十五年法律第百五号)第百十四条の五及びこれに基づく命令の定めるところにより、同条に規定する措置をとることができる。



(防衛出動時の緊急通行)
第九十二条の二

  第七十六条第一項(第一号に係る部分に限る。)の規定により出動を命ぜられた自衛隊の自衛官は、当該自衛隊の行動に係る地域内を緊急に移動する場合において、通行に支障がある場所をう回するため必要があるときは、一般交通の用に供しない通路又は公共の用に供しない空地若しくは水面を通行することができる。

  この場合において、当該通行のために損害を受けた者から損失の補償の要求があるときは、政令で定めるところにより、その損失を補償するものとする。



(国民保護等派遣時の権限)
第九十二条の三

  警察官職務執行法第四条、第五条並びに第六条第一項、第三項及び第四項の規定は、警察官がその場にいない場合に限り、第七十七条の四の規定により派遣を命ぜられた部隊等の自衛官の職務の執行について準用する。

  この場合において、同法第四条第二項中「公安委員会」とあるのは、「防衛大臣の指定する者」と読み替えるものとする。

2 警察官職務執行法第七条の規定は、警察官又は海上保安官若しくは海上保安官補がその場にいない場合に限り、第七十七条の四の規定により派遣を命ぜられた部隊等の自衛官の職務の執行について準用する。

3 第八十九条第二項の規定は、前項において準用する警察官職務執行法第七条の規定により自衛官が武器を使用する場合について準用する。

4 海上保安庁法第十六条の規定は、第七十七条の四の規定により派遣を命ぜられた海上自衛隊の三等海曹以上の自衛官の職務の執行について、同法第十八条の規定は、海上保安官がその場にいない場合に限り、第七十七条の四の規定により派遣を命ぜられた海上自衛隊の三等海曹以上の自衛官の職務の執行について準用する。

5 第七十七条の四の規定により派遣を命ぜられた部隊等の自衛官は、第一項において準用する警察官職務執行法第五条若しくは第二項において準用する同法第七条に規定する措置をとつたとき、又は前項において準用する海上保安庁法第十八条に規定する措置をとつたときは、直ちに、その旨を警察官又は海上保安官に通知しなければならない。



(展開予定地域内における武器の使用)
第九十二条の四

  第七十七条の二の規定による措置の職務に従事する自衛官は、展開予定地域内において当該職務を行うに際し、自己又は自己と共に当該職務に従事する隊員の生命又は身体の防護のためやむを得ない必要があると認める相当の理由がある場合には、その事態に応じ合理的に必要と判断される限度で武器を使用することができる。

  ただし、刑法第三十六条又は第三十七条に該当する場合のほか、人に危害を与えてはならない。



(治安出動下令前に行う情報収集の際の武器の使用)
第九十二条の五

  第七十九条の二の規定による情報収集の職務に従事する自衛官は、当該職務を行うに際し、自己又は自己と共に当該職務に従事する隊員の生命又は身体の防護のためやむを得ない必要があると認める相当の理由がある場合には、その事態に応じ合理的に必要と判断される限度で武器を使用することができる。

  ただし、刑法第三十六条又は第三十七条に該当する場合のほか、人に危害を与えてはならない。



(海上における警備行動時の権限)
第九十三条

  警察官職務執行法第七条の規定は、第八十二条の規定により行動を命ぜられた自衛隊の自衛官の職務の執行について準用する。

2 海上保安庁法第十六条、第十七条第一項及び第十八条の規定は、第八十二条の規定により行動を命ぜられた海上自衛隊の三等海曹以上の自衛官の職務の執行について準用する。

3 海上保安庁法第二十条第二項の規定は、第八十二条の規定により行動を命ぜられた海上自衛隊の自衛官の職務の執行について準用する。

  この場合において、同法第二十条第二項中「前項」とあるのは「第一項」と、「第十七条第一項」とあるのは「前項において準用する海上保安庁法第十七条第一項」と、「海上保安官又は海上保安官補の職務」とあるのは「第八十二条の規定により行動を命ぜられた自衛隊の自衛官の職務」と、「海上保安庁長官」とあるのは「防衛大臣」と読み替えるものとする。

4 第八十九条第二項の規定は、第一項において準用する警察官職務執行法第七条の規定により自衛官が武器を使用する場合及び前項において準用する海上保安庁法第二十条第二項の規定により海上自衛隊の自衛官が武器を使用する場合について準用する。



(海賊対処行動時の権限)
第九十三条の二

  第八十二条の二に規定する海賊対処行動を命ぜられた自衛隊の自衛官は、海賊行為の処罰及び海賊行為への対処に関する法律の定めるところにより、同法の規定による権限を行使することができる。



(弾道ミサイル等に対する破壊措置のための武器の使用)
第九十三条の三

  第八十二条の三第一項又は第三項の規定により措置を命ぜられた自衛隊の部隊は、弾道ミサイル等の破壊のため必要な武器を使用することができる。



(災害派遣時等の権限)
第九十四条

  警察官職務執行法第四条並びに第六条第一項、第三項及び第四項の規定は、警察官がその場にいない場合に限り、第八十三条第二項、第八十三条の二又は第八十三条の三の規定により派遣を命ぜられた部隊等の自衛官の職務の執行について準用する。

  この場合において、同法第四条第二項中「公安委員会」とあるのは、「防衛大臣の指定する者」と読み替えるものとする。

2 海上保安庁法第十六条の規定は、第八十三条第二項、第八十三条の二又は第八十三条の三の規定により派遣を命ぜられた海上自衛隊の三等海曹以上の自衛官の職務の執行について準用する。



第九十四条の二

  次に掲げる自衛官は、武力攻撃事態等における国民の保護のための措置に関する法律及びこれに基づく命令の定めるところにより、同法第二章第三節に規定する避難住民の誘導に関する措置、同法第四章第二節に規定する応急措置等及び同法第百五十五条に規定する交通の規制等に関する措置をとることができる。

 一 第七十六条第一項(第一号に係る部分に限る。)の規定により出動を命ぜられた自衛隊の自衛官のうち、第九十二条第一項の規定により公共の秩序の維持のため行う職務に従事する者

 二 第七十七条の四第一項の規定により派遣を命ぜられた部隊等の自衛官

 三 第七十八条第一項又は第八十一条第二項の規定により出動を命ぜられた自衛隊の自衛官(武力攻撃事態等及び存立危機事態における我が国の平和と独立並びに国及び国民の安全の確保に関する法律第九条第一項に規定する対処基本方針において、同条第二項第三号に定める事項として内閣総理大臣が当該出動を命ずる旨が記載されている場合の当該出動に係る自衛官に限る。)

2 次に掲げる自衛官は、武力攻撃事態等における国民の保護のための措置に関する法律及びこれに基づく命令の定めるところにより、同法第八章に規定する緊急対処事態に対処するための措置をとることができる。

 一 第七十七条の四第二項の規定により派遣を命ぜられた部隊等の自衛官

 二 第七十八条第一項又は第八十一条第二項の規定により出動を命ぜられた自衛隊の自衛官(武力攻撃事態等及び存立危機事態における我が国の平和と独立並びに国及び国民の安全の確保に関する法律第二十二条第一項に規定する緊急対処事態において、武力攻撃事態等における国民の保護のための措置に関する法律第百八十三条において準用する同法第十四条第一項に規定する武力攻撃に準ずる攻撃に対処するため当該出動を命ぜられた場合の当該出動に係る自衛官に限る。)



第九十四条の三

  第八十三条第二項の規定により派遣を命ぜられた部隊等の自衛官は、災害対策基本法(昭和三十六年法律第二百二十三号)及びこれに基づく命令の定めるところにより、同法第五章第四節に規定する応急措置をとることができる。

2 原子力災害対策特別措置法第十五条第二項の規定による原子力緊急事態宣言があつた時から同条第四項の規定による原子力緊急事態解除宣言があるまでの間における前項の規定の適用については、同項中「災害対策基本法」とあるのは、「原子力災害対策特別措置法第二十八条第二項の規定により読み替えて適用される災害対策基本法」とする。



第九十四条の四

  第八十三条の三の規定により派遣を命ぜられた部隊等の自衛官は、原子力災害対策特別措置法第二十八条第二項の規定により読み替えて適用される災害対策基本法及びこれに基づく命令の定めるところにより、同法第五章第四節に規定する応急措置をとることができる。



(在外邦人等の保護措置の際の権限)
第九十四条の五

  第八十四条の三第一項の規定により外国の領域において保護措置を行う職務に従事する自衛官は、同項第一号及び第二号のいずれにも該当する場合であつて、その職務を行うに際し、自己若しくは当該保護措置の対象である邦人若しくはその他の保護対象者の生命若しくは身体の防護又はその職務を妨害する行為の排除のためやむを得ない必要があると認める相当の理由があるときは、その事態に応じ合理的に必要と判断される限度で武器を使用することができる。

  ただし、刑法第三十六条又は第三十七条に該当する場合のほか、人に危害を与えてはならない。

2 第八十九条第二項の規定は、前項の規定により自衛官が武器を使用する場合について準用する。

3 第一項に規定する自衛官は、第八十四条の三第一項第一号に該当しない場合であつても、その職務を行うに際し、自己若しくは自己と共に当該職務に従事する隊員又はその職務を行うに伴い自己の管理の下に入つた者の生命又は身体の防護のためやむを得ない必要があると認める相当の理由がある場合には、その事態に応じ合理的に必要と判断される限度で武器を使用することができる。

  ただし、刑法第三十六条又は第三十七条に該当する場合のほか、人に危害を与えてはならない。



(在外邦人等の輸送の際の権限)
第九十四条の六

  第八十四条の四第一項の規定により外国の領域において同項の輸送の職務に従事する自衛官は、当該輸送に用いる航空機、船舶若しくは車両の所在する場所、輸送対象者(当該自衛官の管理の下に入つた当該輸送の対象である邦人又は同項後段の規定により同乗させる者をいう。以下この条において同じ。)を当該航空機、船舶若しくは車両まで誘導する経路、輸送対象者が当該航空機、船舶若しくは車両に乗り込むために待機している場所又は輸送経路の状況の確認その他の当該車両の所在する場所を離れて行う当該車両による輸送の実施に必要な業務が行われる場所においてその職務を行うに際し、自己若しくは自己と共に当該輸送の職務に従事する隊員又は輸送対象者その他その職務を行うに伴い自己の管理の下に入つた者の生命又は身体の防護のためやむを得ない必要があると認める相当の理由がある場合には、その事態に応じ合理的に必要と判断される限度で武器を使用することができる。

  ただし、刑法第三十六条又は第三十七条に該当する場合のほか、人に危害を与えてはならない。



(後方支援活動等の際の権限)
第九十四条の七

  第三条第二項に規定する活動に従事する自衛官又はその実施を命ぜられた部隊等の自衛官であつて、次の各号に掲げるものは、それぞれ、当該各号に定める場合には、当該活動について定める法律の定めるところにより、武器を使用することができる。

 一 第八十四条の五第二項第一号に規定する後方支援活動としての役務の提供又は捜索救助活動の実施を命ぜられた部隊等の自衛官

   自己又は自己と共に現場に所在する他の隊員若しくは当該職務を行うに伴い自己の管理の下に入つた者若しくは自己と共にその宿営する宿営地(重要影響事態に際して我が国の平和及び安全を確保するための措置に関する法律第十一条第五項に規定する宿営地をいう。)に所在する者の生命又は身体を防護するためやむを得ない必要があると認める相当の理由がある場合

 二 第八十四条の五第二項第二号に規定する船舶検査活動の実施を命ぜられた部隊等の自衛官

   自己又は自己と共に現場に所在する他の隊員若しくは当該職務を行うに伴い自己の管理の下に入つた者の生命又は身体を防護するためやむを得ない必要があると認める相当の理由がある場合

 三 第八十四条の五第二項第四号に規定する国際平和協力業務に従事する自衛官(次号及び第五号に掲げるものを除く。)

   自己又は自己と共に現場に所在する他の隊員(第二条第五項に規定する隊員をいう。)、国際平和協力隊の隊員(国際連合平和維持活動等に対する協力に関する法律第十条に規定する協力隊の隊員をいう。)若しくは当該職務を行うに伴い自己の管理の下に入つた者若しくは自己と共にその宿営する宿営地(同法第二十五条第七項に規定する宿営地をいう。)に所在する者の生命又は身体を防護するためやむを得ない必要があると認める相当の理由がある場合

 四 第八十四条の五第二項第四号に規定する国際平和協力業務であつて国際連合平和維持活動等に対する協力に関する法律第三条第五号トに掲げるもの又はこれに類するものとして同号ナの政令で定めるものに従事する自衛官

   前号に定める場合又はその業務を行うに際し、自己若しくは他人の生命、身体若しくは財産を防護し、若しくはその業務を妨害する行為を排除するためやむを得ない必要があると認める相当の理由がある場合

 五 第八十四条の五第二項第四号に規定する国際平和協力業務であつて国際連合平和維持活動等に対する協力に関する法律第三条第五号ラに掲げるものに従事する自衛官

   第三号に定める場合又はその業務を行うに際し、自己若しくはその保護しようとする活動関係者(同条第五号ラに規定する活動関係者をいう。)の生命若しくは身体を防護するためやむを得ない必要があると認める相当の理由がある場合

 六 第八十四条の五第二項第五号に規定する協力支援活動としての役務の提供又は捜索救助活動の実施を命ぜられた部隊等の自衛官

   自己又は自己と共に現場に所在する他の隊員若しくは当該職務を行うに伴い自己の管理の下に入つた者若しくは自己と共にその宿営する宿営地(国際平和共同対処事態に際して我が国が実施する諸外国の軍隊等に対する協力支援活動等に関する法律第十一条第五項に規定する宿営地をいう。)に所在する者の生命又は身体を防護するためやむを得ない必要があると認める相当の理由がある場合



(防衛出動時における海上輸送の規制のための権限)
第九十四条の八

  第七十六条第一項の規定による出動を命ぜられた海上自衛隊の自衛官は、武力攻撃事態及び存立危機事態における外国軍用品等の海上輸送の規制に関する法律(平成十六年法律第百十六号)の定めるところにより、同法の規定による権限を行使することができる。



(捕虜等の取扱いの権限)
第九十四条の九

  自衛官は、武力攻撃事態及び存立危機事態における捕虜等の取扱いに関する法律の定めるところにより、同法の規定による権限を行使することができる。



(自衛隊の武器等の防護のための武器の使用)
第九十五条

  自衛官は、自衛隊の武器、弾薬、火薬、船舶、航空機、車両、有線電気通信設備、無線設備又は液体燃料(以下「武器等」という。)を職務上警護するに当たり、人又は武器等を防護するため必要であると認める相当の理由がある場合には、その事態に応じ合理的に必要と判断される限度で武器を使用することができる。

  ただし、刑法第三十六条又は第三十七条に該当する場合のほか、人に危害を与えてはならない。



(合衆国軍隊等の部隊の武器等の防護のための武器の使用)
第九十五条の二

  自衛官は、アメリカ合衆国の軍隊その他の外国の軍隊その他これに類する組織(次項において「合衆国軍隊等」という。)の部隊であつて自衛隊と連携して我が国の防衛に資する活動(共同訓練を含み、現に戦闘行為が行われている現場で行われるものを除く。)に現に従事しているものの武器等を職務上警護するに当たり、人又は武器等を防護するため必要であると認める相当の理由がある場合には、その事態に応じ合理的に必要と判断される限度で武器を使用することができる。

  ただし、刑法第三十六条又は第三十七条に該当する場合のほか、人に危害を与えてはならない。

2 前項の警護は、合衆国軍隊等から要請があつた場合であつて、防衛大臣が必要と認めるときに限り、自衛官が行うものとする。



(自衛隊の施設の警護のための武器の使用)
第九十五条の三

  自衛官は、本邦内にある自衛隊の施設であつて、自衛隊の武器等を保管し、収容し若しくは整備するための施設設備、営舎又は港湾若しくは飛行場に係る施設設備が所在するものを職務上警護するに当たり、当該職務を遂行するため又は自己若しくは他人を防護するため必要であると認める相当の理由がある場合には、当該施設内において、その事態に応じ合理的に必要と判断される限度で武器を使用することができる。

  ただし、刑法第三十六条又は第三十七条に該当する場合のほか、人に危害を与えてはならない。



(部内の秩序維持に専従する者の権限)
第九十六条

  自衛官のうち、部内の秩序維持の職務に専従する者は、政令で定めるところにより、次の各号に掲げる犯罪については、政令で定めるものを除き、刑事訴訟法(昭和二十三年法律第百三十一号)の規定による司法警察職員として職務を行う。

 一 自衛官並びに統合幕僚監部、陸上幕僚監部、海上幕僚監部、航空幕僚監部及び部隊等に所属する自衛官以外の隊員並びに学生、訓練招集に応じている予備自衛官及び即応予備自衛官並びに教育訓練招集に応じている予備自衛官補(以下この号において「自衛官等」という。)の犯した犯罪又は職務に従事中の自衛官等に対する犯罪その他自衛官等の職務に関し自衛官等以外の者の犯した犯罪

 二 自衛隊の使用する船舶、庁舎、営舎その他の施設内における犯罪

 三 自衛隊の所有し、又は使用する施設又は物に対する犯罪

2 前項の規定により司法警察職員として職務を行う自衛官のうち、三等陸曹、三等海曹又は三等空曹以上の者は司法警察員とし、その他の者は司法巡査とする。

3 警察官職務執行法第七条の規定は、第一項の自衛官の職務の執行について準用する。


最終更新日 : 2018-02-06 15:52:19