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第10章 鳥の人


(1) 天と人の絆

 

 

 青いアトラスの体躯を思わせるような青天のもと、穏やかな春風に凪いだ海上を、五隻もの船が悠々と航行していました。かつてのテピト・テアナに向かって―――今では、もはや誰一人として、暮らす者のいない島に向かってです。


 その先頭を切る船の先端には、長い髭をたくわえた老人の姿がありました。彼は、斜めから照りつける日差しに向かって、皺だらけの右手をかざしています。


 老人は、いかにも寂しそうな表情を露わにしていましたが、やがて遠い島影が見えてくると、とうとうその澄んだ目に涙さえ浮かべました。


「チェリア......」

 


 そう呟く老人は、しかしバッティーヤではありません。


 今では見る影もありませんが、涙ぐんで巫女の名を洩らす彼は――あの日、島の滅亡を逃れた、アサジの年老いた姿に他なりませんでした。


 あれから五十年も経っているでしょうか。いつしか老勇者となったアサジは、なかば不自由になった体で船団を率い、今生の見納めとばかりに、故郷テピト・テアナを目指していたのです。

 

 

 

 船団がゆっくりとテピト・テアナに接近していくと、やがて人々の目に、ラノ・ララク山麓にあたる海岸線が見えてきました。


 ところが、さあ上陸という段になって、その海岸周辺に転がっている、大小さまざまな石くれが、船団の着岸をひどく困難たらしめます。


「なんだこれは......昔はこんなもの無かったはずだぞ」


 そうアサジが言います。


 それでも何とか船が岸に着けられると、老いた乗船者の誰もが、喜び勇んで、かつての故郷へと降り立ちました。

 

 


 この船団の構成は、老人が全体の約三割を占め、これに各老人の付添いとして、二人の壮年者や若年者がつく、という形を取っていました。その老いた三割こそが、テピト・テアナを故郷と呼ぶ人たちです。


 北の大陸の人々と交わることによって子や子孫を得た老人たちは、混血種である若者たちの助けによって上陸を果たしていきます。そして、各々、自分がかつて住んでいた村や家を捜すべく、覚束ない足取りで、内陸部のほうへと歩いていきました。

 

「私もゆく、か......」


 眼前のラノ・ララクの山稜を見上げながら、アサジが呟きました。そして、ようやく人影が減った海岸に足をつけたアサジは、その昔アトラスたちが立っていた、ラノ・ララク山の中腹に向かっていきました。


 青いアトラスがあの後どうなったのか、それを確かめたく思ったのは勿論です。ですが、それと共に、


(そこに行けば、チェリアさまの魂に触れ合うことになるだろう)


 という思いもありました。この思いは、山を登るアサジの背中を押しもし、また歩みを躊躇わせるものにもなっていました。


(私は、こんなにも逢いたいあの方の魂に、しかし本当に会ってよい人間なのだろうか。あの方を見捨てることによって、「真の勇者」としての資格を失った私なのに......だが逢いたい。本心を言えば、どうしようもないほど、あの方に逢いたいのだ)


 そう思うと、足取りが早くなったり、また急に遅くなったりもします。


 そんなアサジの落ち着かない足取りを気づかって、船上でも常に随行していた中年女性、および二十歳前後の青年が、彼のあとを追いました。

 

 

 

 アサジの視線が、ラノ・ララク山の中腹まで達すると、彼はそこで、まるで劇的な一瞬が、そのまま凍りついたかのような情景にまみえることになりました。


「こ、この石像は一体!」


 彼にしてみれば、そう叫ばずにはいられなかったでしょう。

 


 正座をして一点をじっと見つめる少女。そして、その少女に向かって体を這わせ、ついに倒れざるを得なくなったアトラスの姿。


 そこには彼の首だけが、うつ伏して倒れていましたが、それでも、息づかいさえ聞こえてきそうな石像の表情が、最後の時を迎えようとしていた、巫女と巨人の痛切な心情を伝えて、余すところがありませんでした。


「なぜ石になっているのだ? どうやら山頂で噴火が起こったようだが、この石像が、溶岩が固まることによって出来たとは、到底考えられぬ。溶岩と石像は、確かに別々のものだ」


 このように超時的な光景を前にすることによって、アサジは予期していたよりも、ずっと生々しく、また直接的に、往時の記録を胸に刻むことになりました。まずもって得難い収穫ではありましょう。たとえるなら、曖昧な痕跡しかないと思ったら、鮮明な写真が残っていたようなものですから。

 

 


 しかし、そのようにありがたい反面、そのあまりに衝撃的な光景は、この朽ちかけた老人の心に、場違いなまでの情熱を呼び起こす機縁ともなりました。


 それは本当に、老体の脆弱さにそぐわないほど、青くて激しい情熱でした。すなわち、歳を重ねることによって矯められたかと思っていた激情が、今さら、昔の熱気をそのままに、心の奥底から溢れ出してきたのです。

 

 アサジは、急いで自分の口を押えて、ギュッと目をつぶりました。


(唇が熱い! あなたが唇を重ねてくれた、この私の唇が熱い!


 ああ、チェリアさま、あの日、私は島から逃げ出しました。いえ、あなたから逃げ出しました。私に、あんなにも温かな口づけをくれたあなたから、卑怯にも! 勇者なのに! 勇者なのに! あなたを守るべき者なのに!)


 それは、今のアサジにとっては、危険なほどの激情でした。


 彼の目からは滂沱の涙が流れ、ふと気がつけば嗚咽が止まらなくなっています。その肩はわなわなと震えて、膝にも腰にも力が入りません。まるで老朽化した建物が、地震で一気に倒れていくかのようです。


 自分の妻となるはずだった女性の思い出に圧倒され、その切なさに崩れ落ちようとしているアサジの頭上から、ひと声、海鳥の嘶く声が響きました。


「ギィェー!」

 

 


「鳥が......」と呟くアサジの脳裏に、はるか昔の情景が浮かびます。アトラスたちを、北の大陸から連れてきた朝の情景です。鳥が飛んでいる姿を眺めながら、うれし涙を流すチェリアの顔が、ありありと浮かんできます。

 

「テピト・テアナに鳥が飛んでいるのですね」 


 チェリアはそう言いながら泣いていました。その巫女の涙に驚くアサジに、チェリアが説明してくれた言葉の一つ一つまでが、明瞭な輪郭をもって、いまや老人となったアサジのなかで蘇ります。


「アサジさん、私はつい昨日まで、一羽の鳥も空を飛べないような、鳥を見ればそれが骸でしかないような場所で、あなたが帰って来るのを待っていました。そんなにも悲しいテピト・テアナで、本当に、涙を堪えるようにして、あなたの帰りを待っていたのです」


 そして、老人の幻のなかで、チェリアが笑います。


「けれど今日、飛翔する鳥の姿を見ることによって、私の苦しみは消え去りました。今日という日を、永遠に祝福したい気持ちです。


 だって、あんなにも待ち焦がれていたアサジさんに会えて......しかも、しかもですよ。昨日までと同じ島にありながら、こうして鳥が飛んでいる姿まで見ることが出来たのですから。私にとって、今後、今日よりも嬉しい日があるとは思えません」

 


 朝陽に照らされて光る巫女の横顔、その横顔に浮かんだ微笑みを思い起こすと、老いたアサジは、もう立ってもいられなくなりました。彼は危うく倒れそうになり、両脇に付き添っている男女によって、かろうじて体を支えられました。

 

 

 

 俯いたアサジは、涙を流したままで、自分を支えている若者に言いました。


「ナーマン、お前は上手に絵を描くことが出来たな......」


「え?」


「お前に描いてほしいものがある。どのような図案でもいいから、どうしても『人と鳥が永久に共にある姿』を描いてほしいのだ。人と鳥が仲睦まじくしている絵を、この島に残しておきたい。


 きっと、いつか誰かが、この島を訪れる事もあるだろう。その時に絵を見た彼らの心に、我々の祈りを......一つの世界を滅ぼした民の、悔悟と祈りを伝えるために......」


 そんなアサジの言葉に、ナーマンと呼ばれた若者が、少し首を傾げながら問いました。


「どうして鳥なのですか?」


「......わしはこう言いたいのだ。すなわち、傲慢さは、翼の重石にしかならない、と。傲慢さを捨てて、高く、高く飛んでいく鳥のようになれ。鳥こそは、天と人の絆。天にまで届く、人間の憧れの象徴なのだから、とな」


 ナーマンが、アサジの言葉に満足したように、温かな声をもって答えました。


「分かりました、父さん。鳥が、天と人とを結びつけるということですね。早くも図案が浮かんできましたよ。たぶん、いいものが描けると思います」


「そうか」


「ええ。それに、願ってもないことに、ここには上質の石がいくらでもある。絵は、その石を削った"浮き彫り"として仕上げようと思います」

 

 


 それを聞いて、アサジは大きく頷きました。が、同時によろめきもしました。頷いただけで体のバランスが崩れたのです。


 彼の様子を心配そうに見守りながら、肩を貸している女性が、これを見るに見かねて言いました。
「行きましょう、あなた。ここにいる限りは、あなたの涙は止まることがないでしょう。この場所は、チェリアさんの存在感が強すぎる」


「チェリアさまの......」


「ええ、今のあなたは、まるで強いお酒にあてられた人のようです。私は心配でなりません。体を壊すまえに船に戻ったほうがいいと思います。船室に帰れば、またいつものように、私があなたの昔話を聞いてあげましょう。話したいだけ話したら、そのうち、あなたの気持ちも収まるでしょうから」


 息子のナーマンも同じ意見のようでした。彼がアサジに言います。


「父さん、母さんの言う通りだよ。もう船に行こう、少し風が出てきた」


 そして老人は、その言葉に従いました。

 

 

 


 (2) 不滅の恋人への手紙

 


「形だけのもの、簡易なものに過ぎないが、それでも亡くなった者たちの墓は立て終えた。あとは、北の大陸に帰るばかりだ」


 と、アサジたちの船団は、到着から十日ほどの逗留をしただけで、島を離れる準備を始めました。彼らに「帰るべき場所」があること。長逗留によって、雨季を迎えてしまってはならないこと。この二つが主たる理由です。


 それは元テピト・テアナ人の誰もが分かっていることでした。しかし、いざ北の大陸に戻るとなると、どうしても後ろ髪を引かれるような思いが止められません。寂しいし、切ないのです。


 こうした重い空気の中、完成披露されたナーマンの浮き彫りだけは、皆と同様の寂寥を抱えているアサジの顔を、それでも笑顔で綻ばさずにはおきませんでした。

 


「すごいな、ナーマン。これはまさに、決して別たれることのない"天と人の絆"だな」


 そこに刻まれていたのは、人と鳥が融けあうことによって、一つの生物となった姿でした。人と鳥の両者は、もはや二度と離れられない形状を取ることによって、永遠の契りを結んでいる。そのようにも見えます。


 つまり簡明に言えば、そこには「鳥人」と呼ぶべきものが彫られていたのです。そして、その原始的で直截的な表現が、いわば「絶対に離れない!」という"決意の強さ"として機能していたのです。アサジもまた、この"決意の強さ"に感銘を受けたようでした。


「すばらしい彫刻だよ、ナーマン。これならば、後世に、この浮き彫りを眺めた者は、必ず私たちの祈りを感じ取ってくれるに違いない。そして、その私たちの祈りが、きっと人類の滅亡を遠ざけてくれるだろう」


 ナーマンが、この評価を喜んだことは言うまでもありません。

 

 

 

 それからアサジは、「最後にもう一度だけ」と言って、ラノ・ララク山の中腹に登りました。もちろん今回もまた、彼の妻と息子が付き添いをしています。


 アサジは万感の思いをこめてチェリアの座像を眺めましたが、その切ない眼差しを見ると、ナーマンには自然と、昨夜、船で聞いた"母の独り言"が思い出されました。彼は偶然、母の重大な独白を聞いてしまったのです。

 

 


 昨夜母は、隠れるようにして、誰かの墓標を刻んでいました。小刀を使い、とても小さい「木製の墓」を作っていたのです。しかし、その出自を北の大陸とする母にしてみれば、テピト・テアナで誰かの墓を建てる義理など、あるはずもありませんでした。


 ですから、その行為は極めて奇妙なものでしたが、ナーマンは、物陰でその独白を聞くことによって、その深遠な意味を知ったのでした。

 

 船室の中、母が虚空に向かって語ります。


「チェリアさん、私はこの島に、アサジの墓を残していきます。私の主人であるアサジ、まだ生きているアサジの墓を、この島に立てていこうと思うのです。


 もちろん、あの人が生きているかぎり、私は常に彼を支えていくつもりです。ずっと彼と一緒にいるつもりです。ですが......いつか死んで霊となったアサジは、どうしてもチェリアさんの傍にあるべきだと思うんです。だから、この島にアサジの墓を立てていくのが、一番いいことだと思うんです」


 ナーマンは、この時点で、すでに胸を突かれるような思いがしました。しかし彼の母は、もっと胸が苦しくなるような言葉を、このあと続けたのです。

 

 

 

「私はアサジが、チェリアさんに宛てた手紙を持っています。アサジは、紛失したと思ってるでしょうけど、本当は私が盗ったんです。見つけたのが、まだ若い頃だったから、悔しくて盗ってしまいました。ふふ、笑ってやって下さいよ。でも、この歳になって、ようやくアサジの気持ちを尊重できるようになりました。


 手紙は、テピト・テアナから、北の大陸までの海路で書いたもののようです。チェリアさん、私が読みますから、どうかよく聞いてください。

 

 

 ――そうです、私は決心しました。


 あなたの腕に飛び込んでゆけて、あなたのところで、まったく故郷にいるような思いがすると、そう言えるようになるまで、私の魂が、あなたにつつまれて霊の国に送り込まれる事が出来るようになるまで......それまでは遠い場所をさまよい歩こうと思います。


 そうです、残念ですが、そういうことにならざるを得ません。あなたは、あなたに対する私の忠誠を知っているのですから、それだけに取り乱すことはないでしょう――

 

 

 これは、私が知るかぎり、もっとも古いアサジの手紙です。宛名には『不滅の恋人に』と書いてありましたが、それがチェリアさんの事だということは、すぐに分かります。本当にアサジはチェリアさんが好きなんですね。

 

 


 でもチェリアさん、私は『自分がチェリアさんに負けてる』と思っている訳ではないんですよ。


 今のアサジの中で、この私は、きっと『大切な女性』として存在しています。彼は確かに私を愛してくれています。それを少しも疑わずに済んでいるからこそ、私は、彼の心の、その一番奥底にある気持ちを尊重する気になったんです。


 私が尊重したいこと――それは、アサジの心の奥底で、チェリアさんという女性が、未来永劫に渡って、輝きを放ち続けるということです。


 チェリアさん、あなたという人が、アサジの胸中で、忘却の川に流されることは絶対にありません。本当に、絶対にそうなんです。だからこそ、永遠である霊の世界では、私は、アサジの魂をあなたに返してあげたいと思うのです。


 だって、もしアサジがあなたを愛していなかったら、そういう過去を持っていなかったとしたら......私は、北の大陸に渡ってきたあの人を、きっと好きにはなっていなかったと思うから。


 そう、結局あなたは、アサジと一つなのです。あなたはアサジの一部なのです。だから遠いところに、互いのお墓があってはならないんです」


 ナーマンは、母の言葉を聞きながら、必死に嗚咽を堪えていました。芸術家的な彼は、母の謙譲の精神に、心から感動せずにはいられなかったのです。


 そして、その翌日である今日、ナーマンは、母がチェリアの座像の横に何かを置くのを見ました。あえて見確かめたりはしませんでしたが、それが何であるかはよく分かりました。

 

 

 

 

 

(3) 神話と歴史

 

 

 アサジたちの船団が島を発ったのは、結局それから三日後のことでした。前述したように、ちょっと早いようでも、どうしても出立を急がなければならなかったのです。それ以上の長居をすれば、雨季と時化の海を迎えることによって、彼らの船団は、際限ない足止めを余儀なくされていたでしょうから。


 そして、これ以降、テピト・テアナの住民だった人間が、故郷に戻ることは二度とありませんでした。誰もいなくなった島には、かの石像たちだけが、虚しく人の姿を残すのみだったのです。


 そして――北の大陸に立つアトラスたちの身体が完全に空に溶けいり、ちょうど九十歳になったアサジが、巨人の足元に築かれた集落において、その息を引きとりました。その際にアサジが呟いた、


「チェリア......」


 という譫言をもって、言い伝えや奇談ではない「アトラス」の物語は、ついに終わりを見たと言えるでしょう。少なくとも、主人公たちの姿はなくなりました。

 

 

 北の大陸の集落には、アサジの墓は立てられませんでした。それはテピト・テアナにすでに存在していたからです。

 

 静寂だけが延々とテピト・テアナを支配し、石となりはてたチェリアの姿は、いつしか背の高い雑草の間に、音もなく埋もれていきました。


 こうして誰もが忘れ去った島、かつてのテピト・テアナに再び人が足を踏み入れるには、苦しい航海の途次、偶然にここを発見する、東方のマルケサス諸島の住民を待たねばなりませんでした。

 

 

 

 このマルケサス諸島の住民が新しいテピト・テアナ人となる訳ですが、彼らについて詳しい話をする必要はないでしょう。


 ただ、彼らがアトラスたちの首の石像、ナーマンの浮彫、またバッティーヤが遺した島の記録などを見いだしたこと。驚き訝りながらも、それらの遺品から、彼ら独自の「神話と宗教」をつくり出したことは、どうしても言及しておかなければなりません。


 その宗教教義の帰結として、彼ら新テピト・テアナ人は、アトラスの石像や鳥人の浮き彫りの複製を大量につくり出しました。つまり彼らは、巨人と鳥人を崇拝し、それがためにこそ、崇拝対象の数を増やしたのです。


 とくにアトラスの石像にいたっては、その宗教的情熱によって、もともとの三百体が一千体にまで膨れ上がったのでした。石像の材料が、島に潤沢に存在していたことは、指摘するまでもないでしょう。

 


 こうした流れの中にあって、小さすぎて目立たなかったチェリアの石像だけが、何の囚われもなく、ただ西風に吹かれていました。

 

 

 

 

 彼ら新テピト・テアナ人の宗教は、その後も長い期間にわたって忠実に守られていった。西暦1722年にこの島を発見したオランダ人、ヤコブ・ロッゲフェーンは、人々が巨人像の前で火を焚き、跪いている様子を母国に報告している。


 しかし、ジェームズ・クックというイギリス人が、1774年に訪れたときには、巨人の石像群は、なぜかその殆どが押し倒され、中には破壊されたものも多かったという。


 この50年間に島で起こったことを書き連ねることはしないが、それでも、この間に当時の重要人物のあらかたが島を去ったこと。彼らが島の記録の大部分を持ち去ったことばかりは、ここに明記しておかなければならないだろう。


 歴史はこの島において、記録の代わりに、人々が永遠に解くことが出来ない謎だけを残したのである。

 


  

 

                                  

 

 

 

   『鳥の人』 完
 
 

 

 


おしらせ

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奥付



【2018-03-07】アトラスの深層


http://p.booklog.jp/book/119913


著者 : 正道
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