目次
第1章  パドルビー
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第2章  動物語
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第3章  またお金の問題
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第4章  アフリカからの便り
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第5章  大旅行
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第6章  ポリネシアと王様
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第7章  サルの橋
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第8章  ライオン総長
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第9章  サルの会議
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第10章 この世でもっとも珍しい動物
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第11章 キモメン王子
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第12章 医学と魔法
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第13章 赤い帆と青い翼
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第14章 ネズミの警告
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第15章 バーバリー・ドラゴン
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第16章 ホーホーは耳のプロ
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第17章 海の情報屋
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第18章 におい
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第19章 岩
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第20章 小さな漁村
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最終章  ふたたび、わが家へ
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なんとか全員無事に岸までたどりつきました。
あるものは泳いで。
ある者は空を飛んで。
ある者はロープを伝って。
先生のトランクとカバンも持って行きました。

しかし、船の底には大きな穴が開いて、もう使い物になりません。
見る見るうちに、荒波にもまれ、船は岩に叩きつけられ、砕け散った木片が海の藻屑と消え去りました。

崖を少しあがったところに、雨のあたらない居心地のいい洞窟を見つけました。
嵐が去るまでの避難場所にしました。

翌朝、太陽が昇ると、砂浜に出て体を乾かします。
ポリネシアがため息をつきました。
「おお、わがふるさと、アフリカ! もどってきたよ! 思えば、ここを去って、あしたで169年だわ。なんにも変わってない! ヤシの木も、赤い大地も、黒い蟻も昔のまんま。アフリカこそ、わがふるさと!」

みんなは、ポリネシアが泣いているのに気がつきました。
ふるさとに帰ったのが、それほどうれしかったのです。

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ふと、ドリトル先生は帽子がないことに気づきました。
嵐のとき、海に吹き飛ばされたのです。

アヒルのダブダブが探しに行くことになりました。
空を飛んでいると、やがて遠くに見えてきた先生の帽子は、まるで水面に浮かぶおもちゃの船みたいでした。

帽子をくわえようとして近づくと、なんと、その中で、白ネズミがふるえています。

「なんで? あなたパドルビーにいるはずでしょ?」

「ボク、残りたくなかったんだ。アフリカがどんなところか見たかったんだよ。親戚もいるし。だから、ボク、荷物の中にかくれて、乾パンもって船にのりこんだんだ。でも、船が沈んで、ボク、すごく怖くなって。だって、ボクあんまり泳げないから。でも、とにかく泳げるだけ泳いで。でも、くたくたになって。もうだめだ、沈む、と思ったら、そしたらそのとき、先生の帽子が流れてきたから、乗ったの。だって、ボク、おぼれたくなかったから」

ダブダブは、ネズミごと帽子をくわえると、海岸にいるドリトル先生のところへまで連れて行きました。

みんながネズミを取り囲みました。

「いわゆる、『密航者』ってヤツね」

ポリネシアがいいました。

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それからしばらく、白ネズミがトランクのどこにはいれば、快適に移動できるか、みんなであれこれ検討していました……が、突然、サルのチーチーが叫びました。

「シッ! ジャングルで足音がする」

みんな、いっせいにしゃべるのをやめ、聞き耳を立てます。

すぐに、ひとりの男が森から姿を現しました。

「おまえ、そこで何をしている?」

「私の名はジョン・ドリトル。医学博士だ。病気のサルを助けるために、呼ばれたのだ」

「おまえたち全員、王様のところへ来い」

「王様?」

時間がもったいないのに、と思いつつ、先生は聞きました。

「ジョリギンキの王だ。土地はすべて王のもの。よそ者はすべて王のもとへ。ついて来い」

仕方ありません。
みんなは荷物をまとめると、男についてジャングルにはいりました。

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第6章 ポリネシアと王様

深い森の中を行くと、広場に出ました。
そこには、土でできた王の宮殿がありました。

この宮殿には、王と女王のアーミントルードと息子のバンポ王子が住んでいます。
王子は、川へサケを釣りに行っていて留守でした。
しかし王と女王は宮殿の前にある日傘のかげで座っていました。
女王は眠っています。

宮殿に着くと、王は、先生に職業とアフリカへやってきた理由を聞いた上で、こういいました。

「わしの土地を通ることは、まかりならん。何年も前、外人がこの海岸へやってきた。わしはたいそうもてなしたもんじゃ。にもかかわらず、そやつらは、金が欲しくて地面を掘りまくり、象牙が欲しくて象を殺しまくり、あげくのはて、こっそり船で逃げていきおった。一言のお礼もなしにじゃ。だから、もう二度と、外人はジョリギンキの土地は通らせないと決めたのじゃ」

王は、そばに立っている家来にいいました。

「この医学……なんとかという者と動物を連れて行け。一番頑丈な牢屋にいれるのじゃ」

みんなは、6人の家来に石牢へ連れていかれ、閉じ込められました。
窓は、高いところに柵のはまった小さいのがたったひとつあるだけです。
牢の扉は、頑丈で分厚いものでした。

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みんな、ガックリと落ち込みました。

「うえーん……ブヒブヒブヒブヒ」

ブウブウが泣きはじめましたが、

「変な声出すな。なぐるぞ!」

と、チーチーにいわれて、だまりました

 薄暗い光に慣れてきたころ、先生がいいました。

「全員そろってるか?」

「はい。たぶん」

アヒルのダブダブが仲間の数を数えはじめます。
そのとき、ワニが声をあげました。

「ポリネシアは? いないぞ」

「なんだと? よくさがすんだ。ポリネシア! ポリネシア! どこいった?」

先生が呼びかけると、ワニがぶつくさいいました。

「逃げんたんだ……ま、あのオウムらしいよ。仲間が困っているときに、ジャングルに逃げるなんて」


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