目次
第1章  パドルビー
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第2章  動物語
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第3章  またお金の問題
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第4章  アフリカからの便り
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第5章  大旅行
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第6章  ポリネシアと王様
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第7章  サルの橋
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第8章  ライオン総長
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第9章  サルの会議
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第10章 この世でもっとも珍しい動物
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第11章 キモメン王子
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第12章 医学と魔法
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第13章 赤い帆と青い翼
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第14章 ネズミの警告
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第15章 バーバリー・ドラゴン
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第16章 ホーホーは耳のプロ
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第17章 海の情報屋
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第18章 におい
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第19章 岩
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第20章 小さな漁村
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最終章  ふたたび、わが家へ
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最終章 ふたたび、わが家へ

3月の風が来ては去っていきました。
4月の春雨が終わり、5月のつぼみが花開きました。
6月の太陽が心地よい大地にふりそそぎ、ジョン・ドリトル先生は、ついに、ふるさとに帰ってきたのです。

しかし、まだパドルビーの家には帰りません。
まずは、ワゴン車にオシヒッキーをのせて、国中を旅してまわるのです。
行く先々で、お祭りがあると車をとめます。
そこでやっているアクロバットや人形劇のすきまにわりこんで、大きな看板をかかげます。

「よってらっしゃい、みてらっしゃい。世にも珍しい、アフリカのジャングルからやってきた、頭の2つある動物。お代はたったの600円」

オシヒッキーがワゴンの中にいるあいだ、ほかのみんなはワゴンの下にもぐりこんでいます。
先生は、ワゴン車の前のイスにすわって、600円を受け取り、お客さんに愛想をふりまきます。
アヒルのダブダブは、先生をしょっちゅう、しかってばかりです。
というのは、見張ってないと、すぐに子どもはタダにしてしまうからです。

動物園やサーカスの関係者が、「その奇妙な動物を売ってくれないか」と頼みに来ます。
とてつもない金額を提示してくることもあります。

しかし、先生はいつも手をふっていうのです。

「断る。オシヒッキーはオリには決していれさせない。わしやあんたたちと同様、いつでも自由であるべきなのだ」

この旅めぐりの生活でも、色々と珍しい景色を見たり、おもしろい事もありました。
でも、アフリカ冒険の、あのすごい経験に比べると、なんだか色あせて見えます。
最初は、サーカスの仲間入りのようで、それなりにおもしろかったのですが、何週間かするとあきてきて、家が恋しくなってきました。

さいわい、たくさんのお客さんがワゴン車に殺到し、オシヒッキー目当てに600円払ってくれたので、かなり早くに店じまいすることができました。

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ある晴れた日、朝顔の咲き乱れる中、先生はパドルビーにもどってきました。
それも、大きな庭の小さな家に住む「大金持ち」となってです。

馬小屋にいた、よれよれのじいさんウマも、笑顔でむかえました。
屋根のひさしに巣を作り、ヒナを育てていたツバメも、先生の顔を見て大よろこびです。

アヒルのダブダブも、住み慣れたわが家に帰れて、大満足です。
けれども、やっかいな大そうじが待ちかまえています。
あちこちクモの巣だらけなのです。

ジップはとなりの家の、えらそうななコリーに金の首輪を見せに行きました。
帰ってくると、狂ったように庭じゅうを走りまわり、前に埋めた骨をさがし、物置小屋のネズミを追い掛けて遊びました。

ブタのブウブウは、庭の生垣のすみで1メートルの高さまで伸びたホース・ラディッシュ(西洋ワサビ)を掘り返します。

先生は、船を貸してくれた船乗りに会いに行き、船乗りに新しい船を2つと、赤ちゃんにゴムの人形を買ってやりました。
雑貨屋に後払いにしていた食料代を払いました。

白ネズミに、新しいピアノを買って、住むところを作ってあげました。
机の引き出しだと、すきま風がはいるらしいのです。

タンスの上の古い貯金箱には、お金が入りきりません。
大きな貯金箱をさらに3つも買いました。

「お金というのは、ほんとうに面倒だ。しかし、心配ごとがなくなるのはたすかるな」

先生がそういうと、アヒルのダブダブが、ティータイムのマフィンを焼きながら答えます。

「はい。本当にそのとおりです」

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また冬がきました。
台所の窓を雪が吹きつけます。

みんなは、晩ご飯のあと、大きな暖かい火を囲んでいます。
先生はみんなに、自分の書いた本を大きな声で読んであげています。


一方、遠くはなれたアフリカでは、ヤシの木の下で、サルが寝る前のおしゃべりをしています。
大きな黄色い月のもと、サルが話題にするのは……。

「ドリトル先生は今ごろ何をしてるんだろう。パドルビーでさ。ねえ、また来てくれると思う?」

すると、ポリネシアの甲高い声がブドウのつるから聞こえてきました。

「来てくれると思うよ……来るんじゃないかな……来て欲しいね!」

こんどは、ワニのうなり声が川の黒い泥の中から聞こえてきます。

「きっと……きっと来てくれるって! さ、もう寝よう!」




おわり




※最後まで読んでいただき、ありがとうございます。
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この本の内容は以上です。

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