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置去り

冬の厳しさに

雅楽の笛が

笑って

泣いて

垂直に打下ろした

ボールが跳ねて

螺旋で立ちどまる

離れては近づき

遠ざけたものは

夕日

駱駝も

雨音も

街も

何等かの流れも

置去りにして

じりじりと

私達を乾かす

光りのたまが

沈みゆくのを

眺める

温度は

置去りにして


それ

そうと知らずに

解く

それは

何年

何十年後

怒ること

悲しむこと

泣くこと

花が

視界に入って

それを

思い出すこと


そう

そう

違う次元

光を抜けて

白い砂の大地

何処までも広がる

白く、丸い空

輝く大気の振動は

境界を越えて

鼓動と同期する

一歩一歩が

新たな世界を切り開いている

狭間に落ちた靴音が

着地し、

荒野に再び種を蒔くとき

何処までも続く

次元の拡張が

続開する


senva

個としての生は

壊滅的であっても、

あるいは、

だからこそ、

xと同じ時代を生きられることに

深い喜びを

みいだす

いつもみて

不離、

ああ、

附和、

思い浮かぶことが

なくなって

ただ、

残渣が停留している

でも、

夢を、志向する

ただ、何も無い

重なる

それでも、

蓄う


無無明

大丈夫は

朗らかに眠り

孔雀は

羽を広げる

馬鹿者と一括されても

笑い続ける

子供の徳性

鬼まんじゅうを

何百、何千個と作りだす

職人の掌

覚束ない時の

揺るがぬ人

無無明



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