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 「何故です!何故、私のペアはアリス君ではないのです!!」

「うるさいにゃ…。」
さっきからずぅーとこの調子だ。
シリルは普段から面倒くさいけれどアリスが絡むと更に面倒。
はやく諸々を回収して終わりしよう。
行く道で薪に使えそうな木の枝を回収した。
後は調味料系だ。
「着きましたね。ここでアリス君の口に入るものを私が収集する…ふふふ、アリス君♪」
嬉々として岩に張り付いてる塩、岩塩を引き剥がして行く。
新しいアリスと他の男が一緒にいる状況に耄碌して狂っている。
なんの関係もない僕でさえ軽く鳥肌が立つ。
早いところシリルとのペアを解消したいので仕方なく手を動かす。
新しいアリスは日本人だ。
花びらが鰹節の薄肌色の花を摘んで、木の上になっている茶色の醤油の実をもぎ取っておけば間違いはない。
「これだけあれば、アリス君も喜んでくれるでしょうね。…おや、あちらにあるのは布の木ではありませんか!しかも沢山、是非持って帰らねば!」
シリルは目の色を変えてカラフルな木の幹の群生地へ直行する。
訂正だ、シリルが面倒なのはアリスのことだけではなく服のこともである。
「…ここで待ってよっと。こんなに荷物運べないし。」
ちょうど良さそうな岩にもたれかかる。
午後の夕暮れちょっと前。
こうも何も起きないと睡魔が鎌首を持ち上げる。
夢と現の狭間の中で思う。
僕の中のアリスは彼女一人だけ。
彼女はペットの僕を見て自由になりたいかと問い、首輪を消してくれた。
時が経ちもう一度現れた彼女は僕を猫から人間にしてくれた。
だけれども、彼女は僕のそばにはいてくれなかった…いさせてれなかった。
そして、長い時間が経って彼が現れた。
性別も肌の色も違うし、彼は僕に何もしてくれない。
だけれども彼は今日も僕らのそばにいる。
全然違うのに彼女と彼を重ねてしまう。
それどころか、期待してはいけない事を願ってしまいそうになる。
一筋頰に伝う感触を最後に僕は意識を手放した。
寂しさが隙を突いて出てきたのは、新しいアリスこと苗字がアリスなだけの有栖叶人と再会する一時間前のことだった。

後書き

 『不思議狩りのアリス』を手に取っていただきありがとうございます!

なんと…二話が無事に完成しました。
読んで頂ければ分かると思いますが…ボルテージMAXで終わるという状態でした。
もどかしいことこの上ない。
読んだ人だけではない、自分ももどかしい。
二話の後に後書きしかり色々書いて整形してるんで。
 
二話は後半は特にアールさんの活躍が目を見張りましたね。
自分で作っておいてあれですけど…クールだけど案外世話焼きなところ…いいですね!
干渉しないつもりだけど結局世話焼きなアールさんと一緒懸命でちょっと不器用(?)叶人君…考えただけで堪らないですね!
二話後半の内容と後書きをシリルさんが知ったら大変なことになりそうですね。
 
二・五話でも触れましたが、不思議の国をつくった女の子の方のアリスの存在、全体的に『不思議の国のアリス』のその後という時間軸、ティムさんの超年上発言など…まだまだ謎が深まりますね。
 
さて…次回三話はがっつり文化系なアールさんの戦闘シーンから始まります!
新キャラ登場させられそうなら登場させようと計画中です。
一話で気になってたことも結びつけようと思ってます!
また気長に待ってもらえると嬉しいです。
『不思議狩りのアリス』を今後ともよろしくお願いします。

奥付



不思議狩りのアリス 2話 不思議とは即ち


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著者 : 163
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