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作文法

 余計な事を考えず、一心に書く事である。他人の評を皆殺しにして、一心に書く事である。

 


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日本の力士

(二〇一五年七月二〇日《一八時二分》記)

 現在、日本の力士が脆(よわ)い。ただ「弱い」のでなく、精神的に脆いという感じだ。母の勧めでこれまで俺も随分、相撲というのを観て来た。そこで思えた感想である。俺は稀勢の里のファンである。いつも相撲を観る時この稀勢の里を応援し、「勝負は水物」等と言いながらも「何とか稀勢の里に勝って欲しい」と心の何処かでいつも念じている。今日、相撲を観て居て思った事に、「闘争心」「常識」というのがあった。「闘争心」を言えば、例えば戦後の日本における「侍気質を持った力士」なら現在横行しているモンゴル勢にも勝てるのじゃないか?という事。「常識」を言えば、これは所謂「常識」でなく、力士個人における「勝負に突進する上での常識」であり、個人が勝ちに行く為に自分を鍛える法を与える常識である。この「闘争心」と「常識」が、相撲で勝負をする際、日本勢よりモンゴル勢の方に有利を与えるように成っているのでないか?と俺は思った。

 どうも現在の日本人はこの「勝負」をする際でも保守に廻っている。捨て身が無い。どこかで「良くない常識の型」に嵌って居る。闘争心に欠けるのもその為だ。この「良くない常識」を現代日本では良識としている様である。

 今日、相撲を観て居て結び手前の一番―白鵬対逸ノ城戦。このところ逸ノ城はどうも調子が良くない。幕内に入って来た頃の往年の強さが無く、観て居ると、どうも勝負を途中で諦めている様子が無いでもない。今日の白鵬戦でもそうだった。はじめがっちりと組み、まわしを取れずとも逸ノ城には何か横綱白鵬を倒せる程の気迫の様なものが見えた。が、白鵬が得意の「じっくり相撲」に持ち込むと逸ノ城は、そのまま気迫を引っ込め、じりじりと押されて一気に土俵際に遣られた。此処で逸ノ城は勝負を棄て、そのまま白鵬の力の儘に土俵を割った様だった。この直後に好い物を観た。白鵬がそうして土俵を割った逸ノ城の顔を、力強く投げ遣りに叩(はた)いたのである。再現ブイティーアールでもよくよく観ると、白鵬は「のこった」直後の突進の際に逸ノ城の顔を左方へ叩いていた。まぁこれは自分の得意の型に相手を押し込む為の戦法とも採れようが、見方を変えると「最近、やる気の無い逸ノ城に対する喝」とも採れる。土俵を割った逸ノ城を叩いた白鵬の姿勢と叩かれた逸ノ城の表情とを合せて見た時、俺はこの再現ブイティーアールでの「叩き」も「喝を入れる為の叩き」と採れた。この光景を見た実況解説者は「あ、これは好くありませんね」と非難する言を吐いた。俺は逆にこの光景を、まるで昭和の日本に観て来たような、個人同士の「切磋琢磨」の光景情景の様に見て採れたのだ。この違いである。一緒に観て居た俺の母でさえ「これは好くない」と言った。俺はこの光景情景を観て居て、白鵬から逸ノ城に対する「同じモンゴル勢同士でこそ交される、友情の証」とも採れた。この光景情景から、

「ちったぁこの如何(いかん)ともし難い実力の差を埋めてから掛かって来い!」

又、

「あん時の、往年の力はどうした!?丸っきり脆(よわ)く成りやがって…」

又、

「力抜きやがって、本気で来やがれ!こんなやり方は相手に対して無礼以外、何物でも無い」

又、

「あん時、俺に勝ったくせに、何だ今更この無様は!?やる気無いんならとっとと辞めろ!」

等と言う、白鵬の逸ノ城へ対する「本気」が見て採れた。こういう光景情景を現代(いま)の日本人は忘れている。見て採れず、感じる事すら出来ぬのである。そう見えて仕方の無い光景情景が最近の日本に非常に多い。俺はこういう光景情景が好く受容された時代を戦後日本に見、又、戦後日本以外でも、革命の多い国での報道の歴史に多く見て来た。例えばそうした時代と現代日本における常識の在り方の違いである。この世上に受容される常識の違いに個人の在り方の違いが左右され、その左右された「個人の常識の在り方」が、現代(いま)の力士さえ脆(よわ)くしているのでなかろうか。

 


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傑作

 誰でも、自分で「これは傑作だ」と自作を褒めても、他人にそれが一切受け入れられない場合を知るのではないか。その場合、落胆する必要(こと)は一切無い。それは「傑作」である。唯、他人がその作品を理解し尽(き)れて居ないだけである。自作について一番の理解者がその作者である故だ。他人の作品への感想を掲載した文集を読めば、上記について歴然であろう。

 


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人生の課

 俺の人生に課された試練とは、主に女難の気がする。

 


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目次

1.    俺という作家

2.    邪魅

3.    女の網

4.    作文法

5.    未婚

6.    結婚

7.    作文

8.    鋭文

9.    歌い

10.  音楽

11.  出逢い

12.  日本の力士

13.  文豪―絶句

14.  東京の女

15.  傑作

16.  執筆の機会

17. 

18.  対話の妙

19.  小説作品

20.  人生の課

 


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