閉じる


試し読みできます

神から聞いたと信じる言葉

(二〇一五年一一月一一日《一八時二八分》記)

 俺は由紀子と別れた。と言うより、固より付き合っていなかったのだから「別れる」も何も無いのだが、(一度も会っていない)、もう由紀子から連絡がぱったり来なくなって幾日も過ぎた頃、俺は「自分からきっぱりと別れを言うべきか否か」について神に問うた。「別れを言うべきか言わぬべきか、どちらがよいのか」という事である。少しの間、沈黙が在る。俺はトイレの中で両耳を塞ぎ薄目を開いて待った。そして俺の心中に生れた言葉は、「自分から言う」という事は「自分がそうしたいから」であり、その「別れを告げる」という行為は「俺の我儘から出る行為だ」と知ったのである。俺はこれまで、確かに「自分がこのまま『どっち付かず』の生ぬるい環境に居るのが嫌だから」と、こうした場合、必ずと言ってよいほど俺の方から別れを切り出して来た。その時、相手の気持ちを考えて居なかった。相手がそれを言われて、どんな気持ちになるのか?どんなに落ち込むものか?という事を、全然考えずに、自分の「したい事」を断行して来たのである。そう、この時にも俺は「このままはっきりさせねば、次の女との交際本来在るべき女との交際へ進めぬ」として断固この事をしようと決めていたのである。俺はいま就職を目前にして、以前に母から言われた事をも機に採り、自分のすべき結婚を願っていた。そして心の言葉はこう続く。「この『由紀子から何にも音信が無い』という事が既に、由紀子からの行為であり、由紀子の気持ちが既に成っているのだ。お前はそれに従えばよい。そうすれば我儘に成らない。これまでして来たお前の我儘を為さぬ為には、『自分から自分の思い一つで動かぬ事』である」と。俺はこの言葉通りに動き、由紀子へは敢えて別れを告げなかった。「生ぬるい」とした「はっきりしない関係」とは既にはっきりしていたのである。俺なりの「女との付き合い方の法」を一つ知った気がした。

 


試し読みできます

追句

 大阪に居ると、あのロマンスの世界に、一人の世界に浸れるのだ。両親と思い出と共有出来るあの世界へ還れる。だから俺は強く成れるのだ。一人の世界に在る故に。都会に在る故に。田舎に無い強さである。

      *

調子よく行ってる時に不安になる事があるが、神様による安心に居る故その不安は不要である。

      *

自分の挑戦から逃げる事が負けなのだ。

      *

「女の人は奇麗でしょう。男は奇麗も格好よいも関係無いので」。

      *

俺は西田房子を、品があってよいと思ったが、好きでも何でもないのだ。こう書けば、「わざわざこう書くって事は、好きな証拠なんじゃないのか」とか言う輩が居ようが、上記は本当である。(これを「西川貴子」について書いた内容の総纏めとする)。

      *

「人の事を何か言うのは、よくないと思います。」とは今の俺は言えないのだ。それほど今の俺には余裕が無いのである。

      *

俺の自律神経失調は平衡感覚の失調に依る。

      *

アインシュタイン、トマスアキナス、他の多くの作家研究者達が見たもの、追ったものは、自然のロマンスであったろう。俺もそれを追うのである。生きて、永遠に追うのである。

      *

人の体は、何でもそうだが、一気には出来ないものである。譬え出来てもそれは、根が着かない即席の出来事である。

      *

女は自分の幸せにまっしぐらである。その矛先が転々変わるのだ。

      *

東京の女はどうも苦手だ。急に奔放だ。意志を以てそうする。俺は、東京の女にはどうしても安心出来ないのだ。しかし、もうそんな事もどうでもよいのである。

      *

男は永遠に理想を追い掛けるもんだ。

      *

これまで本物を沢山見て来た。たまには薄っ平もよい。バランス取りになる。

      *

無理をして書くな。絶対無理をして書いては成らぬ。

      *

男は女を理解出来ないものか?

      *

八幡市のバスは時間通りに来た事が一度もない。必ず遅れて来る。それも一五分から二〇分程遅れて来る。次のバスが来る時間を優に超しているのだ。時間表が在っても全く意味が無いではないか。

      *

俺はもう落ち着いて、安定したいのだ。

      *

自分の時間を取り戻すのだ。自分の快適な時間を取り戻すのだ。生れて来て「やるべきと信じた事」をする時間を取り戻すのだ。

      *

二〇一五年一一月一七日、一六日に買って来たワンカートン、親父に全部放かされた。ゴミだと思い、間違えて放かしたらしい。中身ちょっと確認すれば分かるだろうに。この前のズボンの時もそうだ。俺の要る物だったのに、その要る物を捨てるのだ。「何故だ?!」全くやり切れない経過だ。高がこんな事での、息子(こども)の卑屈で、稚拙な愚痴である。感情では上手く言えないから、『思記』に記して置く。

 


試し読みできます

事を続ける秘訣

 事を続ける秘訣は、それ(そこ)を全てと思わぬ事だ。本業は「全て」としてよい。俺の場合、外の業を全てと思わず、書斎(うち)での本業が全てと成る。その際、両親(おや)が邪魔になる事がある。

 


試し読みできます

目次

1.    神から聞いたと信じる言葉

2.    作家信条

3.    妄想

4.    隣人

5.    太宰治へ

6.    京都府八幡市の障害者

7.    追句

8.   

9.    俗世での常識

10.  無論の追究

11.  会社

12.  常識女

13.  事を続ける秘訣

14.  人の流れ

15.  不通の携帯電話

16.  詮無き会話

17.  信仰への悟り

18.  思い出

19.  つたない女児

20.  愚の骨頂ではない、独りで得られる幸福

 


試し読みはここまでです。続きは購入後にお読みいただけます。

この本は有料です。閲覧するには購入する必要があります。
購入するにはしてください。
有料本の購入に関しては、こちらのマニュアルをご確認ください。
販売価格300円(税込)

読者登録

天川裕司さんの更新情報・新作情報をメールで受取りますか?(読者登録について