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tovo plus〜あおもりの100家族、わたしたちのこれから。[season 6] No.067

今号(68 家族目)のご家族 ▶

稲見 和彦さん・志乃さん

撮影場所 ▶ アスパム 西側駐車場(青森市)

 

【インタビュー】

●2011年3月11日のこと、憶えていますか?

▶和彦さん「職場の工場に隣接している事務所の中で地震に遭いました。工場の機械は24時間動き続けているものなので、停電でそれが止まるというのは異常な光景でした。会社では普段から避難訓練をしていたので、地震の後、すぐに機械から離れて点呼を取って、という動きはスムーズでした。その時はまだ、ちょっと大きい地震かな、くらいに思っていて、停電もそのうち直るだろうという感じでした。その日は定時前に解散になったんですが、金曜日だったので、週明けには直っているだろうと思いながら家に帰りました。」

▶志乃さん「当時はまだ結婚する前で、自営業なので家で仕事をしていました。手伝いに来ている方と2人で作業中に地震が来ました。家は停電しましたが、電気を使う仕事ではなかったので『大きい地震だったねー』とか話しながら作業を続けました。それから少し経って、『あ、停電してるから信号が消えてる!』と気づいて、暗くなる前に手伝いの方に帰ってもらいました。」

 

●その日の夜は?

▶志乃さん「台風19号(通称『りんご台風』平成3年9月)の時に実家が一週間停電したことが頭をよぎって、すぐ食べ物を買いに行ったけどお店が開いてなかったのを覚えています。たまたま貰ったロウソクがあったので、それを灯して、食べ物は家にあるものをなんとかやりくりして、暖房がつかないので湯たんぽを出してきたり…。実は震災の前年に、夫からのプレゼントで防災リュックを貰っていて、中に入っていた手回し式のラジオが役に立ちました。

私の仕事の取引先は東京で、ツイッターを見たら向こうは停電していないことがわかって、こっちの事情を汲んでくれるかわからないから仕事は通常通りにやらないとダメだ!と思って、夜も懐中電灯の明かりで仕事をしていました。

その時は一人暮らしだったこともあって、あんまり不便を感じないというか、次の日に電気が復旧してからはいつも通りでした。」

▶和彦さん「食事は家にあるものでなんとかなりましたが、停電して暖房が使えないのが辛くて、週末は布団にくるまって過ごしましたね。」

 

●震災後変わったことは?

▶和彦さん「会社の工場では電気が復旧しても、すぐに機械を全部動かすところまでは回復できなくて、色々なやりくりが必要でした。数ヶ月間は影響があったような気がします。

実は震災から一週間後の3月19日に結納を控えていました。式場では地震の影響で結納に必要な物が揃わなくて、準備が大変だったようですが、なんとか無事に執り行うことができました。その後一緒に暮らし始めることになるのですが、地震があった後だけに『防災』ということを考えながら新生活の準備を進めました。それからは年に一度、毎年9月の防災の日に合わせて備えを見直すようにしています。アウトドア好きなので、テントとかガスバーナーとか、防災にも併用できる物が多くて、趣味も半分重なっているんです。ちょっとやりすぎかなっていうくらいの装備なんですが…(笑)」

▶志乃さん「最近、仕事道具のデジタル化が進んでいるんですが、停電しても仕事ができるように、アナログのものも取っておいてます。防災グッズについては夫にお任せしています(笑)」

 

●10年後のご家族のイメージは?

▶和彦さん「10年後もそんなに変わってないような気がしますね。今は仕事もプライベートもやりたいことが多くて、なんでもがむしゃらに頑張ってしまいがちなので、10年後にはもうちょっと肩の力を抜いて、楽に生きていけたらいいなと思います。」

▶志乃さん「10年前を考えてみると今の自分の状況はイメージできていなかったので、そういう意味では10年後も想像ができないですね。でも、できることなら健康を維持して、10年後も今と変わらずに過ごしていたいと思います。」

 

 

【取材後記】大の「水曜どうでしょう」ファンである稲見さんご夫婦。結婚前から「企画」と称して二人で番組ロケ地巡りをしていたそうです。ある時、ファンの間では聖地と呼ばれる、札幌の平岸高台公園へ行くことになり、和彦さんはそこで志乃さんへプロポーズしようと考えていました。しかし、いざ公園に着くと、目の前の景色に興奮を抑えきれずにはしゃいでしまい、帰宅するまでプロポーズのことを忘れてしまった、というエピソードもお持ちです(笑)。今回は許可を頂き「DODESYO CARAVAN 2017」の会場で撮影をしました。tovo plusの取材がご家族にとって思い出に残るものになってくれればと、いつも考えています。(今号No.067のインタビューと撮影:工藤 文昭)

 

【寄付総額】2011年6月〜2017年8月25日まで「¥5,435,849」を、あしなが育英会「あしなが東日本大震災遺児支援募金」へ寄付することができました。ご支援に深く感謝致します。

 

【定期購読のご協力を!】1年間の定期購読を承ります。1,800円(送料・寄付含)/1年間(12号)です。このフリーペーパーは定期購読の皆様のご支援で発行されております。ご支援の程、宜しくお願い致します。ご希望の方は、ウェブショップ(http://shop.tovo2011.com)よりお申し込みください。


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最終更新日 : 2017-10-06 21:33:09

この本の内容は以上です。


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