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特選売り場のドレス・・・


ある超有名コーラスグループの「結成○○年記念コンサート」に友人たちとNHKに出かけた時のこと。


4人編成のコーラスグループの「バス」を受け持っている○氏の奥方が高校時代の同級生・・という縁で、皆でお祝い方々応援にいったのでした。


NHKホールでの「○○年記念特別リサイタル」ともなると、皆それなりに気を使ってドレスアップで集合。
特別席を取って貰ったことも有り、少し緊張しながら席に着く・・・。


と!


私の隣りの友人と全く同じ洋服を着た方が前の列の斜め前に・・・。
ぎゃ!
大のおしゃれさんである友人は、この日の為に探し回って手にしたスーツだそうで、みんなで「素敵ねぇ~」「お似合いよぉ」などと言い合った直後のこのアクシデントに、周囲の友人達も言葉を失った・・・。


コンサート終了後、一同で銀座での「貸し切りレストランパーティ」へと流れる。
あぁ、やっと息詰まる「攻防戦(?)」から開放された・・と安堵しながら駅へ向かう・・・なんと!その先に例の洋服(を着ている人)が!
切符売り場にいるではありませんか!


叉もや皆は固まってしまいました。
でも、それは見なかったことにしてそそくさと電車の中へ・・・。

 

これで気を使わなくて済む・・・やれやれ・・・。ふぅ~!
・・・・・・・・・と!
くだんの洋服が、私達が入る予定の「貸し切りレストラン」に先に入って行くではありませんか・・・。

 

え~~~!!???
しかも、グループごとに丸テーブルに設えられたお席がまた隣り!!

所狭しと並べられた沢山の祝賀席の、選りもよっての隣のテーブル・・・!
・・・・・・・・
誰も、一言もその件については黙したまま、パーティーは終わったのでした。

一番困ったのが、くだんの相手とこちらの体系の決定的な違い。
アチラ様が「S」ならこちらが「LL」。


同じお洋服の「体系見本市」の様。

帰り際、彼女がひとこと言った・・・「このお洋服、デパートでは特選売り場で買ったのよぉ・・・」。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 


生まれ変わっても・・・

ある週末の、窓から春の兆しを含んだ光がキラキラ遊んでいる穏やかな朝。
トーストにサラダ、ヨーグルトにコーヒー、それに、バナナを添えてゆっくりした朝食。


何だか、満たされた気分。

「ねぇ、私達って幸せな結婚だったよね。」
何故だか思わず感傷的になって口ずさんだ私。


「うん」と主人。


お調子に乗った私、「生まれ変わってもまた同じ生活を一緒にしようね~っ!」

「・・・・・・」


ありゃぁ?この「間」は何じゃ!

この「・・・」は予期せぬ事だったので、ちょっとうろたえる私。
「勿論 そうだね!」という返事が、当然すぐに返ってくると思っていたのに・・・。(・・;)


おもむろにいったぞ!
「もう少しゆったり過ごしたいね!」・・・。 

 

    (゚.゚)うっ・・。


わん!こりゃ参った!
いつも「ママが一生懸命何かに取り組んでいるのを応援するのが僕の喜び!」みたいなことを言ってくれていたのに・・・。


ほんの出来心で軽く言った「生まれ変わっても・・・」発言なのだから、「うん、そうしよう!そうしよう!」でいいじゃないさぁ!
そんなに真剣にならなくてもぉ!
私だって次の瞬間には「だ~れが!」という気にならないとも限らないのにぃ!


結婚以来の色々な出来事が走馬灯のように頭を駆け巡る・・・。
舅・姑・小姑(5人!)のわんさかいる家に新婚から同居して、

10人家族に揉まれ揉まれたけなげな(?)私。


一緒になってからの40年が一瞬に蘇る。


アノ時の事!この時の事・・・。
決して全てが上手く行った訳でもない越し方・・・。


でも、手を取り合い頑張って来たじゃないぃ~~。
もうしらない! (-_-;)

これは私の心の中の会話。
一瞬の動揺の間も、穏やかな春の光が窓で踊っている・・・。

「そうね。じゃ、そうしようね!」と私。

これで二人の会話は終わり。

ほ~ら・・。やっぱり私って良い奥さんでしょうがぁぁ!

あれれ、ちょっと的が外れてた・・・。
「もうちょっとのんびりと」生活するなら「OK!」という意味だったのね。


でもさ!
彼が結婚を決める時上司に報告に行ったら(職場結婚)、「彼女のような【ジャジャ馬(!)】を乗りこなせますか?」と聞かれて「勿論大丈夫です!」と見栄を切ったと聞きましたよ!(勿論、冗談でしょうが・・)
アノ時覚悟を決めたんじゃなかったの?


それにしても上司殿!何故に私を「ジャジャ馬!」と????! 信じられない!(-_-;)

そういえば某銀行に勤めていた独身時代は、「お茶」「お花」「お琴」「書道」「絵」と、一週間をフル活用。

 

しかも、寸暇を惜しんで自分の通勤用の洋服を作って「自作自演」の日々・・。


男性とのお付き合いなど「暇が無いのでごめんなさい!」だったなぁ・・。
その隙間に入り込んできた主人は確かに凄い!


結婚してからの私は、二人の息子を育てながら、主人の姑・小姑・弟嫁たちのお洋服を一手に引き受けて(洋裁学校歴は無し)頑張った!
(それが現在のドレス製作の基礎)
なにもかも手作りで育てた我が家の幸せ。


貴方の整髪も40年してあげたでしょうが・・・。 ぐちぐちぐち・・・。

「ジャジャ馬」をメトッタ貴方が悪い! (-_-;) ・・・。

あれ?やっぱり私の不利!
来世は「大和なでしこ」を・・・と希望されても仕方ないか・・・。

とつ・おいつ・心の中は右往左往。

数日後その話題に触れたら、「何?それ・・・」だって。
きまぐれな気分で何となくの返答だったよう・・・。

そうよね!そうよね!当たり前よね。
「貴方はわたしのもの」。

それにしても、こんなにナイーブで内気な私を、どうして「ジャジャ馬」なんて言ったのさ!上司どの!

40年前の事を思い出して、心の中で「リベンジ」している私。
やれやれ・・・。

 

 

 

 

 

 

 


亭主の好きな・・

このところの私の加齢現象には本当に参る!


鏡に映る我が顔のシミやたるみ。手当てをしてこなかったツケがどっと押し寄せた感じ。


PCや洋裁の仕事のメガネ着用のまま鏡を見ようものなら、

卒倒しそうな酷さ。


でも、これが私!いいのいいの・・・、おじいちゃん(主人)が何にも言わずに受け入れてくれているんだからと、最後は逃げ道を考えて諦めに入る。


「これからお嫁に行く訳じゃないも~ん!」


それにしても、よくぞこんな私を大事に思ってくれているものよ!と、主人の太っ腹(といっても、私の方が10kgも体重は重い!)に感謝!


ほんとは主人の好みは「八千草かおるさん」。しなやかなやさしい女性らしさが漂う人。わたし、密かに好みの人を知っているんだぁ。


でも、私が彼女の真似をしたところで・・・。ねぇ・・・。
自分なりには身だしなみにも気を付けているつもりだけど、この加齢現象は加速して行く模様。

 


鏡に向かい、眉を描いている時にいつも思い出すテレビでの一こまが。


ある老人施設の撮影での事、車椅子を押して散歩中のお婆さんとご主人らしき姿。
おばあさんの顔のUPで「あれ?」・・。眉毛の両方が繋がっているのだ

それも太太と。


柔和な笑顔でおじいさんの車椅子を押して楽しそうに野の道を散歩するのどかな風景が、一瞬不思議な世界に。


付き添っている看護の方が雰囲気を察して、こうおっしゃった。


「おばあさんは、おじいさんの好きなことは何でもするんですよね」


やさしく話しかけるその方に、おばあさんもにっこり。
話によると、お化粧をした太い眉をおじいさんが「素敵だよ」って褒めたのだとか。
それ以来、だんだん眉を太く長く描くようになり、ついには一直線の眉にまで発展したとか・・・。


他人の目にはびっくりするようなお化粧も、本人には「亭主の好きな・・・」の素敵な意思なのだった・・・。


それを柔和な瞳で見上げる車椅子のご主人も、何の不思議も無いかのよう・・・。

それはそれは素敵な「夫婦」の姿でした。

「亭主の好きな・・」・・・
私には絶対なれない「大和なでしこ」風女性。でも、心だけはそうありたいとは思っているのだが・・・。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 


良い子にしてるからぁ・・・

3ヶ月ごとに薬を貰いにいく病院でのこと。
そこは国立の「ガンセンター」。
話せば長くなるけれど・・・(長くなりそうなのでこの先はカット!)、私はここへ3ヶ月毎に通ってはや7年。
すっかり「患者の最長老」になりかけているこの頃。

暑い夏の予約日。ふうふういいながら出かけていき、大いに待たされた後、久しぶりに血液検査を。とのご命令。

検査室へ向かうと、向こうから子供の声がする。
良く聞くと「良い子にしてるからぁ~!」という涙混じりのだだをこねている声。


どうしたんだろう・・・。何でこんなところに子供が?といぶかりながら声の主を探すと、いたいた!


若いお父さんと、2才位の女の子と、だだっこ男の子4才位が、三人で廊下の目立たない隅に固まりあって座っている。

「いいこにしてるからぁ!」「いいこにしてるからぁ!」

お父さんの胸の中から見上げながら、何度も何度も同じ言葉を訴えている男の子。


もう一人の女の子を膝に抱き、だんだん大きな声になってで叫ぶ男の子の頭を時々撫でながら、優しく「しっ・・・」と口に手をやるお父さん。
それでも同じ言葉を繰り返す。「いいこにしてるからぁ!」

 

すこしづつ大きな声になってくる僕。

そうか、お母さんが検査を受けているんだ!
そして、ただならぬ気配でおかあさんの危機を感じているんだ!
検査室に入っているお母さんを廊下の片隅でひっそりと固まって待つ親子三人。

私が採血室に入っても「いいこにしてるからぁ!」という声がずっと聞こえていた・・・。

気が付くと、下の待合室に親子4人の姿があった。
支払いをしているお母さんを、三人の塊がしっかりと寄り添ってまっていた。
見かけは元気そうに笑顔もあるお母さん。
それだけが救いだったが、それからのあのご家族に平和が訪れているのだろうか・・・。


あれから3ヶ月が経つ。
間もなくまた予約日がやって来る。

あの「いいこにしてるからぁ!」と訴えていたあの坊や。お母さんの胸に顔をうずめているかな・・。


「いいこにしてるから、お母さん元気になってね!」という叫び声が今も頭から離れない。

「いいこにしてるからぁ!」「いいこにしてるからぁ!」


 

 

 

 

 

 

 

 

 

 


視力が悪いと

いやはや、このところの老け具合のひどさには参った!
何より困ったのが「目!
老眼鏡をちゃんとめがねやさんで作って貰っただがどうもそれも合わなくなってきたらしい。
私の目ときたら、「近視」で「乱視」で「老眼」、おまけに「めつき」も悪い。

 

目が悪いと・・・の話・・・


昔昔のその昔、社会に出たてのうら若き人だった頃のお話。
朝の通勤のバスをまっていると、三歳上の兄の友人と目が合った。
「おはようございます・・」小さな声でご挨拶・・・。気が小さい私はそそくさとバスのなかへ。
さあ、それが大変な事に発展してしまったのでした・・・。
なんと、人違いだったんです!
それも、それも・・・、その人はなんと以前から「なに」だったらしいのです。
「なに」ってなにか?って?
今の私がそんなことを言っても誰も信じないでしょうけど、取りあえずその頃は一応若い人並みな女の子だったのです。
で、その方は、常日頃からガンをつけて(あ、目ですね・・・)毎日見ていたんですって。
それがある日、恥じらいながらのういういしい(?)「おはようございます・・」。
さあ、その方は舞い上がってしまって、その後はなんじゃら・かんじゃら!
もち、事実を間接的にお伝えしたのはゆうまでもありません。
目が悪かったばかりに・・・人違いしたばかりに・・・失意からその方の運命まで変えてしまったのでした・・・。
(ちょっと大げさかな?)

 

・・・と、笑えない遠い思い出・・・。  

 

 

さて・・、
この頃の私ときたら、乱視用の眼鏡の上から「カチャッ」と掛ける小さい「跳ね上げ式老眼鏡」を被せて、まるでハンコ職人さんのようなイデタチをしていることが多いのです。
で、パソコンの前ではそれなりの老眼鏡を。そして、洋裁をする時には、またそれなりの度数の眼鏡をして・・・と、目まぐるしく掛けたり外したりをやっている日常。

先日、さ~て寝ようか・・・と髪に手をやり、カチューシャ(髪止め飾り)をはずしたら、何かまだある・・・。
「ん?」あわてて手でまさぐると眼鏡!、「いや~ん、眼鏡を上にあげていたわ」。
ややっ!まだ何かある!
再び暗闇の中を手さぐり・・・。ありゃりゃ!また「眼鏡!」それも、例の2重の「跳ね上げ式眼鏡」!
なんということ!
合計3つも頭の上に老眼鏡を載せていたのでしたぁ!

しかも、カチューシャまで・・・。

道理で今日は頭が重かったぁ!

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 



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