目次
この本は、東京を走る電車の中の楽しい人間模様を書き留めたものです。
のぞき見(ミタさん)
(トリコットのドレス)
 (ウォッチ君のウォッチ))
(明朝の眉が心配・・・)
(帽子の被り方)
(たんたんと・・)
(銀座線で・・)
紬着物地の利用法
日暮里繊維問屋街というところ
笏を持ったお内裏様・・?
がんばれ!にっぽん! 「ロンドン五輪選手のエンブレム」
ミサンガ
マンタのマント
ピコットちゃん
ふくらはぎ
キューピー体型
スカーフ
ほっこりする風景
冷え冷えタオルの賞味時間
かなしき「デブリン部隊」
美しき「優先席」のひと
銀座線の人
近頃の「手袋事情」
一口コント!
一本の白髪で・・
サマーヤーン
鳩杖
円形・・・
紙の使い方
「謎」のセリフ
スカイツリーと夫婦の有り方
バイヤスのボタンホール
つけまつげ
魔法の液体
ぱか~ん!
ブランドおばあさま
自分のことを一番知らないのは自分
ミスマッチ?
ロココ婦人
お歳頃の心得
しまぶくろ・・・?
「優先席」のA・B・Cさん
ピン一本で・・・
入れ歯遊び
伊達男
色男の困惑
車中ウォッチング(携帯編)
衣替えの季節
人はみかけに・・・
ルーズソックス
体操おばさん
若い男性
クリスマスバージョン
化粧
逆ウォッチング
はな〇〇
おばさんの会話
奥付
奥付

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車中ウォッチング(携帯編)

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お出かけの帰りの車中で、トイメンに座っていた外人・・・。
ハンマー投げの室伏さんのような髭がちょっといかつい。



目が圧倒的に大きい事と、二重が正にくっきりと二本平行にくびれていることと、白目の部分が真っ白なことに感動しながら、見るともなく見ていたら、・・・、あら! びりりり・・と携帯呼び出し音が・・。
黒い鞄をまさぐって取り出した携帯を開くと、「あ、もしもし・・、はいそうです。・・・あの、その件につきまして」などと綺麗な日本語でおしゃべりし始めたと思ったら、つい!と席を立ち、携帯を手で覆いながら腰を低くして乗降口に行き、「今電車の中ですので、後でこちらからかけ直します、ちょっとお待ちください」と、それはそれは綺麗な日本語でおしゃべり。



自分の席に着いたと思ったら、・・・・、ん?・・・トイメンの一番端に座っている私の傍の「消火器」近辺をきょろきょろしながら見ている。
大きな身体を、上下、左右に揺らしながら、真剣に何か探している。



え〜〜?!!
消火器に、何でそんなに気を取られているんだろう・・・。
先ほどの携帯のおしゃべりといい、マナーといい、乗車口に行く時に鞄を座席に置きっぽなしだったとこといい、日本に長く住んでいる方とお見受けするのに、「消火器」が何でそんなに珍しいのかしら・・・。



・・・、と・・・!!!
その二重目さんが、腰を浮かせたと思うと、トイメンの私の隣の席(空いていた)に引っ越しをして来たではあ〜りませんか!!


な・な・・なんと!!!


勿論、私は客観的には「澄ました顔」で座っていたが、神経は左隣の「新規引っ越し人」の動作の一挙手一頭足(あれ?この字でいいのかな?)にびりびり・・・。


何やら、屈みこんで「消火器」周辺を前にも増して真剣に探りを入れている・・・!  (*_*;


そして!  例の携帯電話を取り出すと、充電器を差し込んだではありませんかぁ〜!!  


な〜んだ!
消化器の周りには、そんな設備が付いていたのね・・・。



日本人でありながら、全然知らなかった!
あっぱれ! 二重目の外人さん!


衣替えの季節

信じられない速さで季節は逃げていく。
押入れはまだ「夏」バージョン・・・。何とかしなくては。

  • 先日の小旅行が丁度10月1日の衣替えの日だったので、車中ウォッチングは「衣替え」ネタでいこうと車中を見回すと、わ!素晴らしくぴったりこんのご老人を見つけた。

           

 

乗換え駅までの30分間をたっぷりとウォッチングさせていただく事に。
(^_-)

  • お洋服はしっかりと「秋色」にコーディネート。茶色に統一した色合わせはきっといろいろ考えた結果・・ね?。

でも、お帽子も素敵な茶色なのは良いけれど、パナマかな?しっかりと張った編み目の夏バージョン。そこだけすけすけで薄寒い感じ。
下に視線を移すと、ヘムの上げが目立つベージュのおズボン(パンツというにはちょっと抵抗がある?)から見えるお靴が、真っ白なズック。
一番上の帽子と一番下のお靴が「夏バージョン」・・という設定がいかにも衣替えの10月1日・・。

  • と・・・。

大きな袋から、何やら取り出した。
ハンカチ。薄紫のハンカチの一角を持つと、ハッシと振って、見事にバイヤスの対角線を作り、それを首に巻き始めた。
あごを持ち上げた時、見た・・・食い込んだ黒い顎紐を。
そうだよなぁ・・・。どうもおかしいと思ったんだぁ・・・。
だって、首の上にどこかから持ってきたようにくっきりたるんだ顎がのっかっているんだもの。


おまけに、さっきのハンカチを首に無理やり回し、顎の下で片結び。
やっとこさ結べる長さなので、小さな小さな結びが顎の下で窮屈そうに収まる。
きっと首周りが10月の空気を感じたのね・・・。 (^_-)-☆
でも、ますます顎と首の境目がくっきりと・・・。いやん

 

彼女一人だけで、10月1日の空気と心の動きと行事の全てが完結。


絵が下手でごめんなさいね、おばあさん・・・。(>_<)


人はみかけに・・・

電車がある駅に到着すると、わいわいと人の波が吸い込まれてくる。
昼下がり、買い物帰りの人だろうか三々五々それなりの位置へ・・・。
私の隣に座った二人連れ。
男性はW杯の審判長のようなおつむ。それに、白地にグリーンの民族柄の長目のシャツ姿。
女性は・・紫色の華やかなシャツに白いパンツ。
頃は45歳前後?


透けるつばのある帽子の女性。お二人とも黒々としたサングラス。
そう・・・。ここまで書けばお察しのように、どうみても「○○組」に所属しているあねさんとだんな風。
なにやら楽しそうに会話が途切れない。

と・・。ある駅に近づくと、審判長がツと立ち上がり、手を差し伸べた。
きらり光る白い歯。やさしさと愛しさを瞳にほのともして、「さぁ・・」と右手を差し出して促す。
見ると、反対の手に涼しげな可愛いバッグを下げている。しかも、紫のスカーフがひらり結んであるもの・・・。
うれしそうに差し出された手につかまり、「よっこらしょ!」と立ち上がる紫おばさん。
私より素晴らしい(?)体躯
ころころと審判長の手につかまりながらホームに消えて行った。

手を差し出した時の審判長の微笑みと、愛溢れるまなざし・・・。(あ、この時はサングラスを取っていたのね)
それに呼応して、うれしさを巨体に滲み出しながら付いていった紫おばさん。

いいなぁ・・・いいなぁ・・・。
最初の「おわっ」という姿勢が、自分で恥ずかしくなったことでした。

人は見掛けで決めてはいけないのね・・。


ルーズソックス

わいわいがやがやと電車の扉あたりにさざめいていた高校生の一団。


松戸でさっと人が降りて座席が空いたので、私の向かいの席に3人座る。


今流行りの「小顔」のかわいこちゃん達。
ミニの襞スカートの足を広げて、うっ・・・ばか!見えるだろうが・・・。

足を付けて座りなさい!
目が合ったら教えてあげようとMEMEおば(あ)さんはじっと彼女の顔をみているが、全然気が付いてくれない。
私の隣にはうら若き男性が・・・。
慌ててちらりとみると、「わたしゃ見えてません」とばかりに下を向いている。
もう!
普段パンツ姿が多い為、足を広げて座る事に何の抵抗も無くなっているのだろうか・・・。


いやん!また見えてる・・・。もう!
はらはらどきどきしていると、中の一人が何やらカバンの中からびろ~ん!と白いものを取り出した!
なに?これ!
白いなが~い物体2本。
1メーター以上もあるかと思う靴下だ!
これがあの「ルーズソックス」というものの使用前の姿か・・・。
と・・・。
今まで履いていたハイソックスを脱いで、その「殿中でござる」のようななが~いソックスに履き替え始めた。
わっ!
またまた凄すぎる・・・。目のやり場がない風景がそこに出現したのであった!
もう!どうしてくれよう・・・。
目にリキを入れて念力をだしているMEMEには全然気付かず・・。


隣のわかもんは?どうしてる?・・・と盗み見をする。
あ、本を取り出して読み始めた・・・ほっ。


もう片方も同じように履き出す。
ひぇ!またまたちらちらと・・・。ばか!


なが~い靴下を襞襞にして膝から下に収めると、あんな物体がちゃんと見慣れた「ルーズソックス」に変身するのも見事だ。
(感心しているばやいか!)

 


となりの若もんは・・・?
一層深ぶかと本に顔を擦り付けて・・・。

一通リの履き替えが終わったところで柏駅に。
何事も無かったように高校生達はさざめきながら「靴下の女」と共にホームに降り立って行った。

ほ~~っ・・・。
隣の若もんと共に、深いため息をついたことでした!
やれやれ、イマドキの高校生は・・・。ふぅ・・・。


MEMEおば(あ)の命が1年3ヶ月縮まった出来事でした。


体操おばさん

梅雨寒で、この季節なのに長袖を着用している方が目に付く。


ラッシュが終わった電車の中、座った私の右斜め前に立つご婦人もオレンジ色のニットレースをお召しだ。


駆け込んでくるなり荷物を荷台に上げ、両手を「イチニのサン」と親指から広げたり折ったり熱心に指の体操を始めた。
それが済むと今度は肩を左右にゆすり、柔軟体操。
おまけに、首を前後に曲げだした。


後ろに立っていた若いお嬢さんの鼻のあたりに、体操女史のもじゃもじゃ髪が遠慮も無く襲い掛かる。のけぞるお嬢さん。


体操女史の、しっかとした清潔そうな装いといい、キリリとした潔癖感に支配された美しい顔立ちといい、縁無しメガネから見える涼しげな目といい、完璧な清潔好きの奥様風。


寸暇を惜しんでの彼女の自己鍛錬は、ぐーたらデブちゃんの私には耳が(目が)痛い風景。

と・・・
私の左隣の席の人が中腰になって降りるそぶり。


何気なく体操女史を見た瞬間、視線がバッチリ合ってしまった。
その時!
私ににっこり微笑みかけて来たではないですか!


えっ!えっ!えっ!


今までこっそり観察していた私の視線を知っていたのか・・・。ひぇ!


どぎまぎしながら曖昧な表情でかわす私の目に映った彼女の行動・・・。
先ほど荷台に放り上げた黒い袋を慌てて引きおろしている・・・。
ということは・・・。


そこで疑問解決!


彼女の「にっこり」は、私に左隣の席を確保してぇ!という合図だったんだ!
気が付いた時は既に遅し。
体格満点の若い男性がどっこいしょ!と座席を揺らして座った後!


だって・・・。彼女は右の方に立っていたのだから、私の左隣の席まで辿り付くには、三人の人を乗り越えて来なくてはいけない・・。
そんな理不尽があるでしょうか・・・。
当てにした空席が埋まるのを見ると、黒い袋をまた荷台に放り上げた女史。
その後の彼女の観察はもうストップ。
一度も振り返らないで目的地で降りたことでした。

それにしても、あれだけ熱心に自己鍛錬運動をしていたら、何人もの人を乗り越えた空席確保など必要ないと思うなぁ・・・。



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