目次
この本は、東京を走る電車の中の楽しい人間模様を書き留めたものです。
赤福!
ちょうちんブルマー
順番こ
のぞき見(ミタさん)
(トリコットのドレス)
 (ウォッチ君のウォッチ))
(明朝の眉が心配・・・)
(帽子の被り方)
(たんたんと・・)
(銀座線で・・)
紬着物地の利用法
日暮里繊維問屋街というところ
笏を持ったお内裏様・・?
がんばれ!にっぽん! 「ロンドン五輪選手のエンブレム」
ミサンガ
マンタのマント
ピコットちゃん
ふくらはぎ
キューピー体型
スカーフ
ほっこりする風景
冷え冷えタオルの賞味時間
かなしき「デブリン部隊」
美しき「優先席」のひと
銀座線の人
近頃の「手袋事情」
一口コント!
一本の白髪で・・
サマーヤーン
鳩杖
円形・・・
紙の使い方
「謎」のセリフ
スカイツリーと夫婦の有り方
バイヤスのボタンホール
つけまつげ
魔法の液体
ぱか~ん!
ブランドおばあさま
自分のことを一番知らないのは自分
ミスマッチ?
ロココ婦人
お歳頃の心得
しまぶくろ・・・?
「優先席」のA・B・Cさん
ピン一本で・・・
入れ歯遊び
伊達男
色男の困惑
車中ウォッチング(携帯編)
衣替えの季節
人はみかけに・・・
ルーズソックス
体操おばさん
若い男性
クリスマスバージョン
化粧
逆ウォッチング
はな〇〇
おばさんの会話
奥付
奥付

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「謎」のセリフ

   「私は嘘は言っておりません!・・・「謎」のセリフ
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とある駅から乗ってきた女性が、入り口近くに座る私の前に立った。


背を丸め、いかにも疲れ果てたような吐息を吐くさまは、私と同じか

ちょっと上の年齢の方だろうと推察したが、とても疲れた様子だったので、

席を譲った方が良いかな・・?と一瞬迷った。


・・と、ふと左を見た彼女が突然動きだした!
 つつつつ~!
足・腰もすっきり伸びて、立っている人を華麗に避けながら、

軽やかに左の方に移動するさまは、先ほどの疲れ果てた老人とは

とても思えない見事な身の捌き方! (+o+)


おやおや・・と目で追った私。
・・・ざんねん!
そのすばやい華麗な動きは、見つけた左の「空き席」をめがけての

行動だったようなのに、一瞬の誤差で先客にゲットされた模様・・・。


「う=、残念!」という感じで膝を折り、ガクッと首を反らせた姿が

遠くで見えた瞬間、他の男性と重なって、それきり私の視覚から消えた。


先日、「スケートの選手になった気分」だけで腰痛になってしまった、

間抜けな私。
同じ位の年齢の女性に「お席を譲ろうとした」行為を自分で笑った!!
もう!  自分では彼女より「若い」つもりなんだからぁ・・・!  ^m^


★ーーーーーーーーーー★

さて・・

★ 次の駅から乗ってきたお洒落なおばあさん。
この方はどう見ても私よりお年を召していらっしゃる・・・。


黒のコートに黒のスカート(ズボンじゃない!)、黒のストッキングにヒールのある(!)靴。
髪を美しく結い上げて、上品さが漂う。


よろりとバーに縋った様子に、前に座っていた若者がすっと立ち上がり席を譲る。
「あら!ありがとうございます。助かります。どうもありがとうございます・・・」と何回もお辞儀をしながら席に座るさまも、美しい。

キリリと口角を結び、弓のような眉も「良いとこのおばあさん」風情。
若者よ! 席を譲ってくれてありがとう・・・。
先ほどのこともあり、私もちょっとほっとした。


程なく、何処からか「私はは言っておりません!ではありません! 本当には言っておりません! 誰にお聞きになってもいいです。 は言ってません!!! 」ときっぱりした大きな声がし、周りがシーンとしている。

びっくりしてそちらに目をやると、その主は例の「良いとこ風のおばあさん」。

赤い携帯をしっかと握り、きりりとしゃべっている。
「私は嘘は言いません」を数回繰り返して・・・。

電話していると、思わず大きな声を出していることに気が付かないのか、

そのイメージからはとても考えられない力強い内容の「反撃」を繰り返し。

電話を終わり、何事もなかったように携帯をバッグにしまうと、

代わりにバッグの中をごそごそと手探りして取り出したのが、

「メンソレータム」の丸い缶。
そう、直径4cm程の、看護婦さんが印刷されている・・・。

懐かしい~!(^o^)

先ほどの「力強い反撃」のセリフにシーンとしていた周囲も

ほっと息をゆるめた感じ。

ご本人は澄ました顔で何も無かった様子で蓋を開け、少しすくって

左手に載せ、それを右手で目の周りに丁寧にくるくると摺り込んでいる・・・。

周りにさわやかなス~っとした香りが漂う。

えっ・・? 目・目にぃ~?・・・すかすかしないのぉ~~!?  (@_@;)

残りを唇と額に丁寧にすりすり、 ついでに手に揉み込んで終わり。

普通、顔に塗るなら「桃の花」でしょうが・・・。( 古!)


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そして、日暮里で乗り換えエスカレーターに向かう彼女の

颯爽とした威勢の良い歩き方は、やはり気丈な「嘘は言ってません!」

のセリフが似合うおばあさんだった!

誰にも負けない速さでエスカレーターにすすっと跳び乗り、

遥かかなたの高さへと登っていく後姿を見て思った。

「日本の老人(女性)は、健在なり!」

それにしても、何の「嘘」を否定し続けたのだろう・・・。  

【謎】だなぁ・・・




スカイツリーと夫婦の有り方

   夫婦の有り方

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日暮里で用を済ませての帰りの車中。


この頃は躊躇なく腰かける「優先席」にどっかと座った私の前に、

定年過ぎかな・・?と思われる夫婦が乗り込んできた。
ご主人が大きなボストンバッグを抱えていたから、きっと少し遠距離から

出てきた帰りかな・・?と思われる。
常磐線にはいろんな快速があるが、今日乗ったのは「中距離快速」。

 


北千住あたりを通過する時、ご主人がきょろきょろ落ち着きなく窓の外をみていて、傍らの奥さんに「ほらほら! 電波塔(スカイツリー)が見えるよ!!  

ほら! 

あ~~、ビルの陰になってしまった!  

 あ、建物の隙間から見えるから見てごらん!! あ・・、隠れた・・、

あ!ほらほらここからだと全部が見えるよ」と嬉しそうにはしゃいだ声で、

奥さんにひと目電波塔(スカイツリー)を見せようとしている姿が楽しい。


・・・・・・・・あぁそれなのに、それなのに・・・、奥様ときたら、

「見なくていいの!」という顔でそっぽを向いている・・・。
折角見せてやりたいと騒いでいるご主人を避けて後ろの方に後ずさり・・・。

いよいよ本格的に大きく全容が見えるスポットに差し掛かると、ご主人、

強引に彼女を窓際に引き寄せた。


よろめきながらも何とか外を見た彼女、そのスポットを過ぎると、

今度は電車のドアの方に遠く離れて逃げてしまった。


とある駅で、運よく私の隣が空いた!


ご主人、自分が座る前に「おい!空いたぞ!」とおくさんに話しかけるも、

奥様は「私はこの人とは関わりがござんせん」風のつんと澄ました顔で

ドア越しに外を見ている。


仕方なくすごすごと私の隣に座ったご主人・・・・。

今度は、「おい、その荷物をここへ載せろ」と奥さんに話かけるも、

知らんぷり・・・。

そうこうする内に、ご主人の隣の席も空いた。


「おい、ここここ!」と、中腰になって身を乗りだし、ドアの前の奥さんの

服を引っ張って強引に席に誘う。
さぁ、これでご夫婦目出度く隣り合って座れたぞ・・・。  (~_~;)



・・・ふと気付くと、私の最寄駅到着。

降り際にちらりとご両人を見ると、奥さんがガムだか飴だかの紙を剥いて

ご主人に差し出しているところだった。

ふふ、勿論実は仲良しご夫婦だったのね!
スカイツリーを初めて見て舞上がっているご主人がちょっと恥ずかし

かったのね・・・。  ふふ

何だかふんわりとした気分になってホームに降り立ったことだった。

 

 

 

 

 


バイヤスのボタンホール

          ボタンホール
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昨日の記事の「テーラー」の鈴木さん

http://d.hatena.ne.jp/retoto/20131209/p1

がパリへの進出第一歩にした事と言えば、小さな生地に

【ボタンホールを数種類】を丁寧に手作業でかがったものを

校長先生に送って見てもらうことだったそうだ。


それを校長先生は今でも保存していて、テレビで見せてくれた。

細かく、一分の隙もなくかがった素晴らしい「ボタンホール」を見て、

彼の優秀さを悟り、その後何くれとなく力になってくれたとか。





その「ボタンホール」を見ていて、先日の「車中」のことを思い出した。



     f:id:retoto:20131210222359j:image



座っている私の目の前に立ったご婦人のコートを何気なく見ていると、

ん・・・? 

これって、バックスキンでできているよね・・、と気が付いた。

お召しのコートは、紫の花模様を染めた今どき見たことが無いような材質。

そして、またまた面白い発見!


つまり、ボタンホールが、昔の婦人の高級服には絶対に欠かせなかった

バイヤス仕立て」のもの。

このボタンホールは、バイヤスの共布でホールの両脇を細く縁取りをするので、

実に細かい作業が求められる。
洋服を作る上で一番細かい仕事なので、この出来栄えが腕の見せ所・・・

と言える大事な部分。



今は、婦人物でも殆どが機械で糸ががりしたボタンホールになっていて、

こんなバイヤス布でくるんだボタンホールの洋服などとんと見かけなくなっていた。

まるで骨董品を見るような想いで懐かしくなってしまった!
ふと見ると、ボタンも共布で作った大きなクルミボタン。


おっとぉ~~~!!!

そのクルミボタンが、良い感じに擦り切れる寸前までに使い込まれていた~~!!!


そう・・・、彼女は多分私より少し上の方でいらっしゃるご様子だけど、

きっと、昔・昔、大奮発をしてお誂えでお作りになった一張羅

(・・ではないかもしれないけど)を、今もこうして大事にお召しになって

いらっしゃるのね・・・!


その「大事に着る」ことの嬉しさ、楽しさを再発見したのだった。


丁度私も昔、グレー紫のバックスキンのオーバーを縫ったことがあった。
大好きで随分着たのだけれど、いかんせん、このドスコイ体型には勝てず、

ゆとりの融通が利かないデザインだったこともあり、

とっくの昔に廃棄の運命をたどらせたのだった。


今こうしてあの時代(だと思う)のオーバーを大事に大事に着ていらっしゃる

目の前のご婦人。

いいなぁ・・・。



・・・と、古いものを大切に着こなしていらっしゃる彼女のバッグに目が行き、「・・・・・」  わぉ!

それこそ「目が点」!!!


グレーのポシェットのようなバッグに・・・、可愛い色とりどりの

「ぞうさん」が行列していた!!!


クラシックなバックスキンの紫の花模様のコートに、アニメ風な

「ぞうさん」の行列!!! のポシェット!


わ~ん、このアンバランスさは、どうしたものだろう・・・・。  (*_*;

私的には、頭がパニック!!



つけまつげ

           つけまつげ
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先日乗った電車の中で、前に立ったお嬢さん。
今はやりの付け睫毛を自分なりにカット調整したらしく、前の方はうんと短く、

両端に向かってだんだん長く・・・に切ったと思われ・・・。

こんな感じの睫毛になっていた。  ↓

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これはこれで可愛いのだけれど、何だかなぁ・・・。


そこで思い出した!!
ルリちゃんの睫毛!!


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おもわず「くすり」と顔がほころんでしまった!!


魔法の液体

          魔法の液体
        

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今日は朝から「日暮里探検隊」出動!

芸大で例年行われる「コンチェルトオーディション」を突破し、

栄誉あるオーケストラと協演(芸大奏楽堂にて)の舞台を展開することになった

方の晴れのドレスを作ることになっていて、生地選びに出かけたのだ。
小雨模様だったお天気も、出かける頃には少し晴れ間も出ていた。

日暮里に向かう電車の中で、同じ並びの右三人目に座った若い女性が、

大き目のバッグから何かごそごそと取り出すのが目に入った。

あ、またお化粧が始まるのね・・と、見るとも無く見ていると、あやや

何だか少し様子が違う。
鏡を見ながら、小さな細い容器から取り出した細い筆状のもので瞼の上を

塗り始めた。
厚ぼったい一重の目が眠そう・・・。


睫の上あたりに白い液体を何回も塗りつけ、そのままあごを突き出して

目を細く(もともと細い)し、バッグから手探りで携帯を取り出して

メールを打ち始めた。
あくまでも目を細くし、半とじの状態で携帯を目の前ぎりぎりにかざして

打っている。
多分近眼でいらっしゃるご様子。
両の瞼の上に白い液体を付けたままでメールを・・ってのは実に不思議な光景。


気が付けば、瞼の白い液体が透明になっている。
そうだ、時間稼ぎで携帯を打っていたのね・・・。^_^;


さて、そそくさと携帯をしまい、目は半とじのまま、手探りしてバッグから

取り出したものは・・・・。
ややっ! 5cm程の細い棒!
それを目に突き刺した! あ、いや、厚ぼったい瞼の、目に近い部分から

突き刺したのだ! そして数秒・・・。じっと身動き無し・・・。

棒を取り外した! うわ!なんじゃこら! 数秒前には被さるほど

膨れていた瞼が、見事な「二重」になっている!!!!


次は右。


今度はもうびっくりしないぞ!
何度も何度も「これでもか」と言う感じで念を入れて繰り返し二重の溝を

深くする作業で「目を突き刺す」(ように見える)行為を繰り返す。


棒を外す毎に、鏡を目に付けてじっくり眺め回し、「ふむふむ」

状態でうなずく・・。

おやや、ちゃ~~~んとぱっちりお目目の出来上がり~~~!。


さて今度は小さな櫛を取り出し、やっと露出した「睫」を丹念に梳る。
それからは皆様お馴染みコースに入る。マスカラーでばっちり黒々と塗り上げ、

アイシャドーを入れ、まぁまぁ、先ほどとは信じられないようなお目目の

出来上がり!
その作業毎に、分厚い下唇(人のことは言えないけど)をぬっっと突き出し、

気合が入っているのが見て取れる。

さ~て、これからがサプライズの頂点!

何と、やおらバッグから取り出したもの・・・!それは「黒ぶち眼鏡」!
あれだけ大騒ぎをして二重にしたお目目が、がっつり黒で囲った細い眼鏡の縁で

しっかりと消えてしまった。  (^^ゞ
なんでぇぇ~~^!??

それにしても、あの液体はなんじゃろう・・・。

私も欲しい・・・!! (うそ)

 

 

 



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