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三十年前

サイレンの音。続いて、あちこちから爆発音。

 

  暗転。

 

  明転。三十年前。

 

  安土ジョーと爬虫類帝国の怪人1、戦いながら入場。お互い一歩も引かない、緊迫した戦い。

 

  続いて、過去の時羽奏と爬虫類帝国の怪人2、戦いながら入場。奏はすでにヤゴの姿。

 

  こちらは、ただただ時羽奏が逃げ回るという、何とも間抜けな光景。

 

  やがて安土ジョー、ライフルで怪人1を撃つ。爆発する怪人1。

 

  時羽奏、頑張って怪人2のお尻を叩いたりするが、やがてピンチを迎える。

 

 

 

過去奏   あああー…。

 

 

 

  ジョー、怪人2を奏から引きはがし、ライフルで撃つ。爆発する怪人2。

 

 

 

過去奏   うわ、怖かった。

 

ジョー   おい、奏。少しはまともに戦えよ。

 

過去奏   ご、ごめんジョー。

 

ジョー   つーか、何でお前だけ普通に起きてるんだよ。成虫になるんじゃねえのか。

 

過去奏   いやー、トンボは不完全変態っていうね、盲点。ハハハ。

 

ジョー   チョウジ達四人は分かるけどさ。何でお前みたいな臆病者がコンチュウジャーに選ばれたんだよ。俺なら幼虫のままでも、もっとちゃんと闘ってみせるのに。

 

 

 

  ガロン長官、入場。

 

 

 

ガロン   安土ジョー。時羽奏。無事のようだな。

 

ジョー   (敬礼して)ガロン長官。この地域の爬虫類帝国は、殲滅いたしました。

 

ガロン   ご苦労。今後、戦いはさらに厳しくなっていくだろう。しかし、我々は負けるわけにはいかない。人類の未来のため、爬虫類帝国を徹底的に叩き潰すのだ。

 

ジョー   はい。

 

過去奏   は、はい。

 

 

 

  スネーク将軍、入場。

 

 

 

スネーク  貴様ら…派手にやってくれたじゃないか。

 

過去奏   ス、スネーク将軍。

 

ジョー   ほう。組織のボスが直々にお出ましか。

 

スネーク  最高幹部だったイグアナ博士の仇だけは、どうしても自分で取らねばならんのでな。

 

ジョー   イグアナ博士…そうか、死んだか。

 

スネーク  ああ。安土ジョー…お前から受けた銃弾で、三日三晩苦しんだ後にな。

 

ジョー   それがどうした。あいつの作った毒ガスで、多くの人間が死んだんだ。

 

 

 

  ジョー、ライフルを撃つ。しかし、弾切れである。

 

 

 

ジョー   くそっ。

 

スネーク  ハハハ、どうやら天は、我らに味方しているようだ。さあ、死んでもらおうか。

 

ジョー   お前がな。

 

 

 

  ジョー、ナイフを抜く。じりじりと近づく二人。

 

 

 

過去奏   や…やめろ!

 

ガロン   …奏?

 

スネーク  何だ、貴様は。

 

ジョー   奏、邪魔するな。

 

過去奏   いや…だから。えっと。…何で、侵略したいんだろう?

 

スネーク  …は?

 

過去奏   だから、うん。そもそも、何で地球を侵略したいのかな、っていう。

 

ジョー   おい、そんなことはどうでもいいだろ。

 

スネーク  何だ、こいつも貴様らの仲間か。

 

ジョー   知らねえよ、こんなヤツ。

 

過去奏   いいじゃんか。別に、そのくらい教えてくれたって。

 

スネーク  フン。我々の星は、進み過ぎた文明のせいで崩壊した。よって、新しい住処が必要なのだ。…どうだ、これで満足か。

 

過去奏   新しい、住処。あ、そう。うーん…。

 

ジョー   何なんだよ、さっきから。

 

過去奏   じゃあ…えっと。地球連合軍の基地を半分くらい開放して…。

 

スネーク  何?

 

過去奏   あ、いや。そんなスペースじゃ足りないから、えっと…ガロン長官の家と…

 

ガロン   何?

 

過去奏   あと、ジョーの家と…

 

ジョー   勝手にカウントすんなよ。

 

スネーク  バカバカしい。爬虫類帝国に、どれだけの怪人がいると思っているのだ。誰の家にとか、そういう問題では…

 

過去奏   あーもう、うるっさいなあ!そんなこと分かってるよ!

 

スネーク  な、何だと?

 

過去奏   あー、だから…色んな家庭にホームステイみたいな感じにして…いや、それも違うし…

 

 

 

  過去奏、一人で勝手に悩み始める。

 

  音楽。

 

 

 

スネーク  安土ジョー。随分と、頭のおかしい仲間がいるじゃないか。

 

ジョー   だから、こんなヤツ知らねえって言ってるだろ。

 

スネーク  全く…そいつのせいで、闘う気も失せた。私の気が変わらないうちに、さっさと立ち去れ。

 

ジョー   はあ?ふざけるなよ。今ここで、お前を…

 

過去奏   え、本当?やった、ラッキー!!

 

ジョー   おい!

 

過去奏   ねえジョー。帰っていいってさ。

 

ジョー   何言ってんだ。敵を目の前にして引き下がるなんて…

 

過去奏   まあまあ。助かったんだから、そんなことはどうだっていいじゃんか。

 

ジョー   ガロン長官!

 

ガロン   いや。…武器が使えない今、我々が不利だ。ここは一度、引こうじゃないか。

 

ジョー   …あー…くそおおおお!!

 

 

 

  ジョー、地団太を踏む。

 

 

 

ジョー   お前…本物のバカだな。

 

 

 

ジョー、怒りながら退場していく。

 

 

 

過去奏   あ、ちょっと待ってよ。ジョー。ジョー。

 

 

 

  過去奏も追いかけて退場。ガロン長官も、追って退場。

 


この本の内容は以上です。


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