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8ホド:壮麗


<調べた言葉>


そうれい〔壮麗〕
そうだい〔壮大〕
りっぱ〔立派〕
うるわしい〔麗しい〕
おごそか〔厳か〕
あそぶ〔遊ぶ〕
コミュニケーション〔communication〕
しゃこう〔社交〕
こうさい〔交際〕
パーティー〔party〕
しゅさい〔主催〕
コンパ
こんしん〔懇親〕
ねんごろ〔懇ろ〕


 保護区は、暮らしの標準が決まっていて、機能を優先する、実利的な世界。
 めったに変化が起こらず、そこの人が知っていればいいから、案内表示とかはない。
 前からいる人に、後から来た人が教えてもらって、覚えたら、自分でする。


 自由区には、いろいろなタイプのサービスがある。


 安い店はセルフサービスが多くて、案内してくれる人もいないので、システムを知らないと困る。
 でも、事前にネットやガイドブックで調べていくことはできる。
 心配なら体験済みの知人に連れて行ってもらうこともできる。
 案内をサービスとして提供している会社もある。
 いずれにしろ、合理的に作られているから、慣れれば簡単。


 高い店は、案内係がいるから、分かりやすい。
 しかし、その場にふさわしい服装を求められたり、テーブルマナーが必要だったり、教養が問われる。


 「知っていて、できる」が求められるから、優劣がつく。
 才能が問われる。
 その究極の形が、格式高いパーティーの主催だろう。
 ただお金があるだけではできない。
 センスやら、教養やら、財力やら、人脈やら、いろいろなものが問われる。


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 恋愛を求めているわけではないが、一度、合コンというものに参加してみたいと最近思う。
 見るだけのコンサートと違って、自分も話さなければならないから、バンジージャンプに挑戦するくらいハードルが高い。


 婚活パーティーなら、ドレスコードがあるそう。
 ノーメークではだめなんだろうか!?
 化粧品持ってないから、してくれるところを探さないといけないのだけど・・ムダ毛の手入れがめんどくさいと娘にいったら、しろよと怒られた。


 20代のころにバイト先の人と居酒屋に行ったことならある。
 30代でサルサをならっていたころ、集まりで踊ったこともある。
 映画のサークルの食事会に参加していたこともある。
 共通の何かがあって集まった経験ならある。
 しかし、何もなしに、出会うこと自体が目的の集まりには出たことがない。
 苦手なのが分かっているから、やろうと思ったことがない。
 でも、一生に一度くらい、体験してみたいなって思うようになった。
 基本、一人で行動するから、相手のある遊びは体験したことがない。


 街コンとかは、大勢集まって、3分間シャッフルとかあるらしい。
 「3分で自分を出し切るのか!? 芸人の舞台みたいだね」と知人に言ったら、「出しきれないし、第一印象くらいでしょ」と言われた。
 「いい人には見えるけど、それだけなんだよね」って言ったら、「いい人だけど変」と言い返された。
 「いきなり世界征服を目指して楽園の話を書いています!」とは言えないことに気づいて、ちょっと変かもとは思った。
 それを言ったら、「自覚はあるんだ。よかった」と言われた後、「いきなり言え。それでだめなら先はない」と言われた。
 合コン、「自分」が問われるから、思った以上に難しい。


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 みんなができることができて、その上で特別な才能があるなら、「おお!」と思ってもらえるかもしれない。
 しかし、みんなができることができないのに、変わったことだけできても困る。しかもそれが、役立つとか、楽しいとかならまだいいけど、変わっているだけではどうしょうもない。


 「一般的なストライクゾーンからは外れているけど、それでもいいという人を探せ」と言われたが、どうなんだろう。
 好きになってほしいのか、好きな人を追いかけたいのか・・再婚したいわけじゃないから、同じ40代でなくてもいいけど、20代、30代が、40代のわたしと出会うメリットないよなぁ。
 基本、メリットないのよ。
 「占いができます!」は、異性より同性の方が受けそう。


 「話す」って考えるから難しく感じるのかも。「聞き役に徹する」なら、そんなに難しくないのかも?
 いや、分かんないこと言われても、「そうなんだ」としか言えないし、困るよなぁ。


 なんか、酔っぱらいは嫌いだし、異性は苦手だし、「わざわざ好き好んで苦手なことしなくてもいいんじゃない?」と思う自分と、「いやいや何事も経験だよ」と思う自分が、心の中で戦っている。


 う~ん、人に付き合うって大変。
 2年後目標なんだけど、結局、やらなさそう・・。


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 シンデレラは、ドレスがなかっただけで、ダンスができるとか、マナーを知っているとか、教養はあったんだよね。
 一つ上の階級に上がりたいなら、学ばなければならない。
 レベルが上がるほど、気を使うことが増えて、欠かせないものが増えて、準備が大変になる。重々しくなる。


 清潔だが、毛玉はある、着古したトレーナーと紐で結ぶカジュアルなスボンで、立ち食いそばを食べるとかの方が、慣れたら楽だよね。
 格式あるパーティーどころか、合コンですらこんなに躊躇するんだもの。


 パーティーって、何で開くんだろう?
 出会いを求めて?
 力を誇示するために?


 シンデレラの舞踏会は、王子の結婚相手を探すためだった。
 楽しみなんだろうか?
 義務なんだろうか?
 楽々こなせて、楽しみながら参加できることが求められているのかもね。


 「壮麗の実現には、教養が必要」が結論かな。


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 ララは、ロロのコンサートを見るために、自由区を旅するけど、安いお店しか入れないだろうな。お金ないから。
 でも、お話なんだから、そういう部分をリアルにしても仕方ない。
 保護区の幼馴染とかに連れられて、セレブなパーティーに参加するのも面白いかもしれない。どんな世界か考えないといけないから大変だけども。


 機械化、全自動化が安い店なら、高度な技能を身につけた人がサービスしてくれるのが高い店なんだろうか。
 「受付がロボットじゃなくてドキドキする」みたいな。


 未来のロボットは、スキャン機能とかが充実していて、指名手配犯とかは、特徴の照合とかする監視社会なんだろうな。


 2173再構築では、本当の名前は番号。端末を与えられる7歳で決まる。
 それまでは、親の番号に「子どもの仮の名前と生年月日と生まれた時間と生まれた場所と性別」などの情報があるだけで、独立した記録はない。
 7歳で端末もらった時に、番号が決まって、自分でハンドルネームをつけられる。
 親がつけた名前をそのまま使う子もいれば、自分で考えた名前にする子どももいる。いろいろ。
 「カタカナ」が基本。文字数は決めてないけど、2文字以上、10文字以下くらいかな。


 端末は保護区にいたら先生が授与してくれる。
 自由区にいたら、国から送られた子ども用端末を親が渡す。保護区でつかっているものと同じ。
 端末がもらえると、電子口座が開設されて、おこずかいを稼げるようになる。
 6歳までは、親に払ってもらうしかない。現金はないから、端末ないとどうにもならない。


 保護区の子ども用端末と大人用端末は同じもの。
 でも子ども用には、ソフトウェア上でロックがかかっている。
 そのロックは、卒寮するととける。


 逃げ出した場合も、端末をそのまま使用することはできる。
 誘拐の可能性があるから、捜索はする。
 見つかった時に、戻る意志がない場合、ネット上で誓約書を書かされる。そしたら、制限は解除される。


 失くしたり、壊した場合、有料で新しい端末をもらえる。
 故障や一定年数たった場合は、無料で交換してくれる。
 身分証明の役割を果たしているので、ないと困る。


 自由区の場合は、自分で好きな端末を買える。
 どこの通信会社を利用するかも、どこの決済システムを利用するかも、自分で決めることができる。
 でも、現金がないのは同じ。


 では、自由区で端末が故障しても買い替えることができなかったら、どうなるのか?
 端末はあっても、充電することができなかったらどうなるのか?
 物で直接もらうしかない。
 あるいは、現代で公園に水道があるように、未来ではコンセントも設置されているのだろうか。
 無料通信サービスもあるのだろうか。
 それは、その都市を任された人の判断によるだろうな。


 保護区の礼服は、自由区の格式あるパーティーに出られるくらいのきちんとしたもの。
 普段着と作業着は、手入れが楽で、気軽に着られるカントリーやナチュラルタイプ。
 礼服は、儀式の時や、自由区に行く時に着る。家で洗濯できて、アイロンなしで大丈夫な機能的なもの。


 自由区には、保護区から遊びに来た人向けの、レンタル衣装サービスがある。
 しかし、保護区の礼服を着ていたら、ドリンクサービスとかあるので、礼服のままの人が多い。
 おしゃれが好きな人が、楽しむくらい。


 保護区はシフト制だから、休みはあるけど、山奥から都市部へ出るのは時間がかかるので、そんなに頻繁に出ることはできない。
 出るとしたら、3日くらいの連休をとっていくことになる。
 一年に一度くらいで、家族や恋人や友だちに会いに行くケースが多い。
 街で遊ぶために自由区へ行く人は少数派。
 食べ物やネットサービスなどを買ったら、お小遣いはほとんど残らないから。
 全然使わずに30万ためて、一気に遊興費に使う人もいるかもしれないが、そんな人はそもそも保護区で暮らすことを選ばないだろう。


 だから、ララも、保護区に入ってからは、ネットサービスで音楽や映像を楽しむだけで、ロロのコンサートには行ってない。
 移動が大変だから、父親や兄の元にも帰ってない。
 ずっと保護区にいる。


 そう考えたら、ララが自由区にいる間、ソフィーは、一年に一度の休暇に、ララの元を訪ねてくるだろう。
 そして、家族で過ごすのだろう。


 ちなみに、7歳で保護区に入った子どもは、卒寮するまで自由区にいくことはない。
 親が自由区に行っている3日間、他の村人に預けられる。
 そして、夫婦だけで自由区で過ごす。
 子どもが16歳になって自由区に出た場合は、子どもも一緒に会うことになる。家族団らん。


 低学年の間は心配で自由区に行かないかもしれないが、高学年になれば、一人でも留守番はできる。
 食事は提供してくれるし、洗濯はお小遣い稼ぎでやっているし、掃除もお小遣い稼ぎになるが3日くらいしなくてもいい。
 入寮するための準備体操みたいな感覚。


この本の内容は以上です。


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