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~シナリオ~

生きるもの全てのストーリー……

 

 

世の中の人間…

いや動物も含めて

一人一人一匹一匹

生きてる分だけ

ストーリーがある。

 

 

生まれた瞬間から始まる物語は

奇想天外

誰にも予想はつかない。

 

 

どんなに一生何事もなく

終わったとしても

それ自体が一つのストーリー。

 

 

同じ時間を

世界中の生き物が

生きるために生きている。

 

 

この一分一秒の間にも

新しい命のストーリーが始まり

長い長いストーリーの終焉を迎えてる。

 

 

生まれた瞬間は

真っ白な原稿用紙。

 

 

全てのシナリオを書いているのは

誰なんだろう?

自分でも決して分からない

シナリオ……

 

 

でっかい地球の

たった一人にめぐり合う偶然。

 

 

なぜここに生きてるのか…?

なぜ今の生活をしているのか…?

 

 

誰かが書いたシナリオ通りに

みんなの魂が吹き込まれてる。

 

 

ぼく…はそう感じるんだ。

 

 

全部を本にしたら

ものすごい量になるんだろうなぁ……

 

 

 


~笑顔のパーツ~

ぼく…の笑顔のパーツ

どこかで見ませんでしたか?

 

 

 

無表情……

 

 

 

何があったわけでもなく

楽しく時間を過ごせるはずなのに

ぼく…の顔には

笑顔が無いんだ……

 

 

表情って一番素直な

心の窓。

 

 

楽しい時

哀しい時

辛い時

怒っている時

 

 

どんなに繕っても

どこかのパーツに必ず

気持ちが現れる。

 

 

心よりも先に

表情一つで気持ちまで

左右されてしまう

大切なアイテム。

 

 

でも今日のぼく…は

感情すらない無表情。

 

 

笑顔のパーツをどんなに探しても

どうしても見つからないんだ。

 

 

気持ちが……

心が……

どんどん堕ちていってしまう。

 

 

目も口も

頬の筋肉さえも

まるで蝋人形のよう…

 

 

人に笑いかけてあげる事も出来ない…

 

 

こんなの嫌だ。

なんでもないんなら

笑っていたい。

 

 

早く…早く…

笑顔のパーツを見つけなきゃ……

 

 

やる気も起きない…

楽しくない…

脱力感が押し寄せてくる。

 

 

機能停止になる前に

早くパーツを見つけなきゃ……

 

 


~コピー人間~

ぼく…たまに思うんだ。

 

 

子供の髪の毛を切っていて

ぼく…自身の髪の毛も

自分で切れたら

いいのにって。

 

 

自分の思い描いたような

髪型にしたいって。

 

 

でもなかなかそうはいかない……

 

 

後ろ髪がうまくいかないんだ。

 

 

いっそ頭が自由に

取り外しできたら

どんなにやりやすいだろう……

 

 

頭だけじゃない。

体も個々に外せたら

痒いところにも手が届く。

 

カリスマ美容師さんなんか

どんなにうまい技術を持ってても

自分の髪はどうにもできない。

 

 

何人もの命を救った医者も

自分の病気を自分で手術できない……

 

 

名医師ほど

長生きしてほしいのに

自分の命は

人に預けなければならない……

 

 

体さえ取り外しできれば……

 

 

クローン人間を作ってはダメ。

それは分かるけど

素晴らしい技術者の

コピーは作れないかなぁ~

 

 

失ってはいけない人は

山ほどいるはずだ………

 

 


~魔法の動く箱~

電車って魔法の動く箱。

 

 

ぼく…を全く違う世界に

連れていってくれる。

 

 

車窓から見える

都会の見慣れた高いビルが

いつの間にか

高い高い山に変わってる……

 

 

ガラッと変わった風景に

そわそわワクワク……

ぼく…の心は躍りだす。

 

 

でもね……

 

 

駅を降りると

乗ったときとは全く違う景色に

ぼく…は戸惑うんだ。

 

 

魔法の箱でやって来た場所は

やっぱりぼく…の

居場所ではないのかも……

 

 


~体の記憶~

記憶とは脳だけではなく

体にもインプットされる。

 

 

何度も何度も同じ事を

繰り返していると

考えなくても

体が勝手に動き出す。

 

 

誰一人頭の先から足の先まで

考えながら動かしている人は

いないだろう……

 

 

繰り返す事で体の全てが行動を記憶し

脳みそがちょっと指令を出しただけで

いつものように動く事が出来る。

 

 

だから体を動かしながら

頭では集中したり

まったく違う事を考えたりできるのだろう……

 

 

手足をバラバラに動かす

ドラマーやエレクトーン奏者達は

自分の奏でる音に陶酔し

感情やイメージを表現できる。

一音一音頭の記憶をたどっていたら

素敵な演奏は出来ない。

 

 

生き物ってなんて

すごい力をもっているのだろう……

ある部分はコンピューターにも勝る

精密機械のよう……

 

 

内臓をえぐられ身を切り刻まれた鯉も

生きていた時の記憶が体に残り

口をパクパク尾をバタバタさせる。

 

 

もしかしてぼく…

首がもげてもそのことに気づかず

普通にお仕事しているのかもしれないなぁ~

 

 

 



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