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~真っ黒な海~

ぼく…の知ってる海

真っ黒な海……

 

 

水は無色透明なはずなのに……

 

 

黒の絵の具を溶かしたかのよう……

 

 

ぼく…は真っ黒な海の底まで

潜ってみた。

 

 

そんなに深くないのに

太陽の光もすぐに遮断され

一寸先も真っ暗になる…

 

 

そんなに深くないのに

やたら冷たく

底知れぬ恐怖にかられる…

 

数少ない魚を見付けても

どんな種類でどんな色なのか

さっぱりわからない……

 

 

一度だけ

無色透明の海に行ったことがある。

魚もいっぱい泳いでて

色も形もはっきり見えた。

 

真水のようで美しかった…

 

でも………

 

 

 

ぼく…はどうしてもそれを

海と感じることができなかった……

 

 

 

だって……

ぼく…の知ってる海は

真っ黒なんだ……

 

 

 


~広がる宇宙~

ぼく…の脳みそは宇宙。

 

 

仕事の事・家の事が地球で

幻想・妄想が月かな……

 

 

怒りは激しく燃える太陽……

悲しみは光が全く届かない冥王星……

喜びは大きな木星……

 

 

どんなに小さな頭でも

考える……

覚える……

感じる……

全てにおいて無限大…

 

 

人間死ぬまでに使う脳は

たった20%くらいなんだって

 

 

100%使えたら

どんな人間になるのか

見てみたい。

 

 

きっと周りから

奇人変人扱いになるんだろうなぁ……

 

 

『宇宙は広がってる』

ぼく…の脳みそも広がりつつあるかも……

 

 

 


~物に頼る~

一つ物が壊れると

ぼく…の機能も一つ止まる。

 

 

物に依存してしまい

頼りきっている生活……

 

 

ぼく…が使っているのか?

それとも使われているのか?

 

 

新しい物が出来るたび

人間は退化していってしまうのだろう……

 

 

今全てが破壊されたとしたら

ぼく…たちは原点に戻って

生きていく事は出来るのだろうか?

 


~話し声~

朝街中を歩いていて

ぼく…はふと気が付いた。

 

 

車の音やお店から流れるBGM…

いっぱい音はするけど……

 

 

人の声がしない……

 

 

人がいないわけではない。

すれ違う人

バスを待つ人

買い物をする人……

いっぱい人はいる。

 

 

バスや電車に乗ってぎゅうぎゅう詰めでも

数人の声しか聞こえない……

 

 

本を読んだり

携帯をいじったり

目を瞑り寝たふりをしたり

他の人と目を合わせないように

それぞれが違う方向を見ている。

 

 

確かに一人でいれば声を出す必要もない。

 

 

でもこれだけの人がいるのに

街にはほとんど人の声が聞こえない……

 

 

もしぼく…の目が見えなかったら

気配だけ感じても

どれだけの人とすれ違ったか

きっと分からない………

 

 

無表情で行き交う人々……

チップを埋め込まれ

それぞれに目的を果たすため

インプットされたロボットのようだ………

 

 

 


~ぼく…が考えた世界~

ぼく…の考えた未来

 

 

今ぼく…が住んでいる街

 

 

排気ガスだらけの空気…

汚染された真っ黒な川…

うるさい騒音…

 

 

子供たちは汚れた空気を

吸いながら

木登りすら許されない

作られた公園で遊ぶ……

 

 

大人たちは車を走らせ空気を汚し

一日何件かの事故も

運が悪かったと他人事……

 

 

照りつけるアスファルト

クーラーの室外気からの温風

 

 

暑い………

 

 

たまらなく暑い……

 

 

ビルの影で休みなから

ぼく…は考えた……

 

 

地下を全て繋げてしまえ!

 

車や電車は地上を走り

生身の人間は地下を歩く

家やビルの出入口も全て地下

 

 

巨大な空気清浄器と

巨大な冷暖房設備

太陽と同じような日差しの電気

作られた公園も地下に移動し

みんなが快適に暮らす……

 

 

そうすれば

子供たちの健康が守られ

事故に巻き込まれて

命を落とすこともない……

 

 

今の人間の頭なら

簡単にできるよね?

 

 

だって地球を壊す天才だから……

 

 

ぼく…の考えた破壊の未来………

 



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