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~皮膚~

それぞれに違う顔

それぞれに違う皮膚の色。

 

皮をはげば理科室にある

標本と同じ……

 

 

皮をはげば

美人もイケメンメもブスもない。

ましてや世界的な差別もなくなる…

 

 

皮膚一枚で区別される……

 

そんなことの為に

皮膚があるんじゃない…

 

 

もし皮膚がなかったら

体は干からびて生きてはいけない。

 

 

もし皮膚がなかったら

そこら中の病原菌で

体が侵されてしまう……

 

 

もし皮膚がなかったら……

 

 

…………………?

 

 

 

想像すると気持ちが悪い……

 

 

やっぱり

気持ちが悪いから

皮膚があるのかなぁ~

 

 

そんなはずもない!

 

 

みんな全く同じ顔

みんな全く同じ色

それなら差別も無くなるのに……

 

 

それはそれで

気持ちが悪いか……

 

 

ぼく…自分の肌を透して

その下のグロテスクな

体を想像したら

色々考えてしまった……

 

 

 


~真っ黒な海~

ぼく…の知ってる海

真っ黒な海……

 

 

水は無色透明なはずなのに……

 

 

黒の絵の具を溶かしたかのよう……

 

 

ぼく…は真っ黒な海の底まで

潜ってみた。

 

 

そんなに深くないのに

太陽の光もすぐに遮断され

一寸先も真っ暗になる…

 

 

そんなに深くないのに

やたら冷たく

底知れぬ恐怖にかられる…

 

数少ない魚を見付けても

どんな種類でどんな色なのか

さっぱりわからない……

 

 

一度だけ

無色透明の海に行ったことがある。

魚もいっぱい泳いでて

色も形もはっきり見えた。

 

真水のようで美しかった…

 

でも………

 

 

 

ぼく…はどうしてもそれを

海と感じることができなかった……

 

 

 

だって……

ぼく…の知ってる海は

真っ黒なんだ……

 

 

 


~広がる宇宙~

ぼく…の脳みそは宇宙。

 

 

仕事の事・家の事が地球で

幻想・妄想が月かな……

 

 

怒りは激しく燃える太陽……

悲しみは光が全く届かない冥王星……

喜びは大きな木星……

 

 

どんなに小さな頭でも

考える……

覚える……

感じる……

全てにおいて無限大…

 

 

人間死ぬまでに使う脳は

たった20%くらいなんだって

 

 

100%使えたら

どんな人間になるのか

見てみたい。

 

 

きっと周りから

奇人変人扱いになるんだろうなぁ……

 

 

『宇宙は広がってる』

ぼく…の脳みそも広がりつつあるかも……

 

 

 


~物に頼る~

一つ物が壊れると

ぼく…の機能も一つ止まる。

 

 

物に依存してしまい

頼りきっている生活……

 

 

ぼく…が使っているのか?

それとも使われているのか?

 

 

新しい物が出来るたび

人間は退化していってしまうのだろう……

 

 

今全てが破壊されたとしたら

ぼく…たちは原点に戻って

生きていく事は出来るのだろうか?

 


~話し声~

朝街中を歩いていて

ぼく…はふと気が付いた。

 

 

車の音やお店から流れるBGM…

いっぱい音はするけど……

 

 

人の声がしない……

 

 

人がいないわけではない。

すれ違う人

バスを待つ人

買い物をする人……

いっぱい人はいる。

 

 

バスや電車に乗ってぎゅうぎゅう詰めでも

数人の声しか聞こえない……

 

 

本を読んだり

携帯をいじったり

目を瞑り寝たふりをしたり

他の人と目を合わせないように

それぞれが違う方向を見ている。

 

 

確かに一人でいれば声を出す必要もない。

 

 

でもこれだけの人がいるのに

街にはほとんど人の声が聞こえない……

 

 

もしぼく…の目が見えなかったら

気配だけ感じても

どれだけの人とすれ違ったか

きっと分からない………

 

 

無表情で行き交う人々……

チップを埋め込まれ

それぞれに目的を果たすため

インプットされたロボットのようだ………

 

 

 



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