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~ドールハウス~

ドールハウスが欲しい……

 

本物そっくりのドールハウスが……

 

 

小さい頃から憧れた。

 

 

小さい家に

小さい家具。

 

 

小さいテーブルの上には

お皿を並べ

プラスチックでできた

ディナーを用意する。

 

 

ぼく…の好きなコーディネイトで

最高のおもてなし。

 

 

人形はいらない。

 

 

なぜなら

ぼく…がそこにいるから……

 

 

 

自分だけの世界。

 

 

憧れる………

 


~意識の先は…~

ぼく…の意識…

 

 

窓を明け

目を閉じて

耳を澄ます…

 

 

色々な音が聞こえる。

 

 

車が走り去る音…

 

 

見ているわけでもないのに

右から左へ意識が持っていかれる…

 

 

突然の花火の音。

 

 

「パンッ!」と鳴る度

体の中で何かがはじける…

ゾワッとした感覚。

 

 

人の話し声……

 

 

聞く気もないのに

意識が話に加わっている…

 

静寂…………

 

 

 

ぼく…の意識は

どこに行けばいいのか

戸惑ってしまうかも………

 


~魂の抽選会~

ぼく…

ふと疑問がわいた…

 

 

ただ食器を洗ってたのに…

 

『なんでぼく…は

  ここで生きているんだろ  う……?』

って…………

 

 

蛇口をひねれば水が出て

ボタンを押せば火が着く……

 

 

当たり前の生活。

 

 

でも……

もしかしたら

世界中で苦しんでいる

栄養失調の子供として

産まれていたかもしれない……

 

 

はたまた

とんでもない金持ちで

何もかも手に入れている

家族の一人だったかもしれない……

 

 

こんなにいっぱい人間が生きていて

なんでこのぼく…として

産まれてきたのだろう…?

 

ぼく…は魂は無くならないと思ってる。

 

 

体はあくまでも

魂を入れる箱のような物。

 

父と母から大事なDNAを分けてもらい

大切な体なのはわかってる。

 

 

なぜこの体を

ぼく…の魂は選んだんだろう?

この体になりたかった

他の魂もあったかもしれない……

 

 

抽選でもあったのか……?

 

水や食料の心配もなく

だからといって

なんでも手に入るわけでもない…

 

 

ほどほどの環境……

 

 

そこで生きていられることに

たまたま洗い物をしていて

突然感謝したくなった……

 

 


~霧~

ぼく…の心が

霧で霞む……

 

 

もやもやと……

もやもやと……

 

 

掻き分けても

掻き分けても

霧はあざけ笑うように

ぼく…を包み込む……

 

 

ここはどこなんだろう…

 

 

ぼく…は今どこにいるんだろう…

 

 

もがきながら

どこかへ堕ちていく……

 

 

その先はどうなっているんだろう…

 

 

霧が晴れれば

はっきりする。

 

 

早く……

早く……

 

 

 

霧よ晴れろっ!!

 

 


~管理人~

森の中に潜むもの…

蛇やカエル

動物たち?

 

 

林の中に潜むもの…

小さい虫や

小鳥たち?

 

 

ぼく…の心に潜むもの…

悪魔や天使…

………………?

 

 

 

管理人さん!!

 

 

 

昔はいなかった管理人さん

 

ぼく…がどんなに遊んでも

ぼく…がどんなにはしゃいでも

誰も止めることはできなかった。

 

 

でも…

今のぼく…の心の中に

管理人さんがいてくれる。

 

ぼく…をしっかり管理して

危ない扉に鍵をして

「しっかりしな」

と声かけてくれる。

 

 

笑顔という名の

管理費払うから。

 

 

いつまでも

ぼく…を

守ってください。

 

 



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