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tovo plus〜あおもりの100家族、わたしたちのこれから。[season 5] No.053

今号(54家族目)のご家族

木村 真也さん・明日香さん・笑(わら)ちゃん・ふじ(愛犬)

撮影場所わらふぁーむ(五所川原市高瀬)

 

2011年3月11日のこと、憶えていますか?

明日香さん「まだ結婚する前で、神奈川県の下溝で半同棲かな、一緒に暮らしていました。その頃は、私は農園のレストランで働いていたんですけど、ちょうどランチタイムが終わるくらいに地震が起きたんです。すぐにお客さんを外に出して、地震がおさまるのを待ってました。その時は、畑の中だったので、地震の程度がわからなかったです。その後、同じ会社の人に私の実家(相模原市橋本)まで送ってもらいました。」

真也さん「その頃は、営業の仕事をしてたんです。ちょうど町田市の玉川学園あたりのコンビニに駐車をして、車の中で休んでた時に地震が起きたんです。電柱が大きく揺れて、信号も消えて、瓦も落ちて、これは相当大きいぞと思いました。同僚とも連絡が取れなくなって、会社に一旦戻りました。妻と連絡がとれて、安否を確認して、その後、夜11時くらいですかね、電車が動いてから、橋本にある(明日香さんの)実家に向かいました。その日は、そこに泊まって、次の日かなぁ、2人で自転車で家に戻って、家の状態を確認したり、冷蔵庫の中を整理したりしましたね。」

明日香さん「その後、原発のこととか、津波のこととか、たくさんの情報がいっぺんに入ってきて、それを知るにしたがって、ちょっと心配になってきて、仕事が休みだったこともあって、しばらく都心から離れた場所で過ごしてました。」

真也さん「私も、確か次の日は仕事に行きましたけど、現状を把握したくて、しばらく仕事の休みをもらいましたね。」

 

●震災後変わったことは?

明日香さん「その後、家に帰ってきた頃に、義兄(真也さんの兄)が結婚して仙台に行くっていうことになって、それを聞いて、2人でどうする?っていう話をしました。それまでは、そんな話をしたことなかったんです。」

真也さん「はじめは、無農薬や低農薬とか、そういう難しい話ではなく、兄貴がいなくなっちゃうから、実家の農家を継いじゃおうか?みたいな軽いノリでしたね。それまで農家なんて興味もなかったし、実家を継ぐなんてことも考えてなかったです。やはり、震災後ですよね、こんな気持ちになったのは。それまでは、親のことなんか考えもしなかったですけど、人と人との繋がりっていうのを考えるようになりましたね。」

真也さん「震災後、しばらく仕事を続けながら、2人で農家になってやりたいこと、やれること、農薬のこととか、いろいろ話し合って、考えが固まってきた頃に、父親に『俺ら戻るわ、後を継ぐわ!』みたいな軽い感じで電話しました。」

明日香さん「え!?継ぐってことは『結婚』ってこと!?みたいな感じでしたよね(笑)2人で自給自足の暮らしを目指してたところはあって、いつかイイ感じのご飯屋さんをやりたいなと思って農園のレストランで働いてたし。ただ自分が農家になるなんて考えたこともなかったですね。」

真也さん「五所川原市の実家に戻ってきたのは、稲刈りに間に合うようにって、確か2011年9月初でした。その後、9月23日に入籍ですね。で、笑ちゃんを宿したのが12月。2011年は、大きな変化の年でしたね。」

 

10年後のイメージは?

真也さん「今は学ぶべきことが多すぎるんですが、現在、親のしている仕事が、だんだん自分の仕事になってきてたらイイなと思います。もし80歳まで生きるとして、1歳から米を作っても、たった79回しか作れないんですよ。って逆算するようになりましたね。」

明日香さん「夢って大きく持った方が良いと思うんです。そうなると世界平和ってことになるんですが、その世界平和に近づく為に自分ができることっていうと、ちょっとでも農薬や除草剤を減らすことから始めて、それをシェアして、広げていってというポジティブな方法で、一歩一歩少しずつ夢に近づいていきたいと思います。」

明日香さん「笑は、今のところ『わらふぁーむ』やるって。」

真也さん「えー!そうなの(笑)!?」

 

【取材後記】1年ほど前から、僕がず〜っと会って話がしたかった五所川原市で無農薬・無化学肥料、低農薬栽培の米を通じて生産者と消費者を繋げる農家を目指す『わらふぁーむ(http://warafarm.thebase.in)』の木村さんご家族。写真のとおり素敵な家族。掲載できたのは、ご家族の話のほんの一部。もっと掲載したかったのですが、掲載できなかった部分は、これからの『わらふぁーむ』さんのご活躍に自然に表れてくるでしょう。そして、これからのトヴォの活動にも反映されます。僕らをつなげてくれた弘前市バンブーフォレスト竹森さん、五所川原市ゆきふらしの猿田さんに感謝!(今号No.053インタビューと撮影: 小山田和正)

 

【寄付総額】2011年6月〜2016年6月30日まで「¥4,320,095」を、あしなが育英会「あしなが東日本大震災遺児支援募金」へ寄付することができました。ご支援に深く感謝致します。

 

【定期購読のご協力を!】1年間の定期購読を承ります。1,800円(送料・寄付含)/1年間(12号)です。このフリーペーパーは定期購読の皆様のご支援で発行されております。ご支援の程、宜しくお願い致します。ご希望の方は、ウェブショップ(http://shop.tovo2011.com)よりお申し込みください。

 

 

 


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最終更新日 : 2016-08-02 15:06:04

この本の内容は以上です。


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