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梅雨山行で出血

20160609

最近は丹沢の大山でトレーニングをする日々が続いている。

ことしの梅雨入り後、初の山行である本日もここで。
最寄のバス停で下車し、しとしと降り続く雨の中、足には泥除けのスパッツを履き、ヒル除けのスプレーを吹きかけて山頂を目指す。
今週はケーブルカーがメンテナンスのため運休ということに加え、この雨なので全くというほど人がいない。
いつものとおり急な男坂を上る。微かに聞こえる沢の音と鳥たちの鳴き声以外は聞こえない静かな山歩きのはじまり。
途中の阿不利神社下社の売店は一軒だけ店が開いていて、そこのおばちゃんが元気に私に対して客引きをしているだけ。

先ほどから多湿のため汗が引かず、蒸し暑くて息苦しい。雨はこの樹林帯のおかげて直接降り注ぐことはなく、ときたま木の葉の雫が頭や首にボトッと落ちてくるだけ。
薄靄のかかった山道は嫌いではないが、上から下まで衣服がビショビショになる汗だけは本当に勘弁してほしい。
つい一年前は苦労して歩いた岩場も最近はあまり緊張なく歩くことができ、努力は人を決して裏切らないんだな、と、実感しながら上を向いて歩く。

下社の売店のおばちゃんが先月教えてくれたヒル(ヤマビル)の注意地点近くになる。
ここまで足元を何度も確認しながら歩いてきた。ヒル除けスプレー効果ありだな!と思っていた矢先にスパッツ上部の肌を露出している左ふくらはぎ部分に・・・いた!
ショートパンツ(半ズボン)がいけなかったのだろう、茶色い豆粒大のヒルが今まさに吸血し始めている。急いでつねるようにつまみ、うねり狂うヒルを捕ま え、ウエストバッグに入っているライターを取り出し、焼き殺そうとするが、指先からすり逃げられた。土中に落ちたヒルを捜そうとするも保護色になり見失っ てしまった。

ふくらはぎを見るとじわじわと出血。ティッシュで拭っても血は止まることはなく、まるで小僧の鼻水である。初めてのことだったがマニュアルどおりの顛末となった。
少しショックだったのは吸血されたことではなく焼き殺せなかったこと。
微量の吸血でも繁殖の手助けをしてしまうのかと想像すると、山に落ちているゴミを拾ってポケットに回収して歩くのが習慣付いている私としては行動が矛盾してしまっている。

何となくやりきれない気持ちのまま山頂に到着。霧の濃い殺風景なところには、たった一人先着の男性がいるだけ。こんな静かな山頂は初めてである。有名(?)なネコも空腹なのかやたらとこちらを向いてニャーニャーと。(何もあげません)

カップ麺の昼食後、ヒル除けスプレーをこれでもかというほど吹き付け、下山を開始。
あんなに苦手だった露岩の急下りも今では普通にこなしている自分。
一年前と比較して、ちょっと大人になった満足感とでもいうのだろうか、自由に足運びができるようになり、疲労感もなくヒルもなく無事に下山。

あの時、もう山はやめようかと真剣に考えたのに・・・苦手克服は苦手とたたかうしかないのですね。

帰りの電車内で患部を触るとまた出血。本当に血が止まらない。


雨の丹沢 表尾根縦走

2016年6月20日、娘が二泊三日の学校行事に出発したのと同時に、私は一泊で単独山行に出発。

 梅雨の真っ只中だが神奈川県の丹沢山地へと向かう。
 小田急線渋沢駅~バスで大倉下車。今日は塔ノ岳1,491m)で一泊し、翌日は表尾根の山々を越えて最後は大山へ上り返す予定。

 平日で出発時刻が遅いのと天候が不安定なのもあり、大倉尾根の登山道は人があまりいない。蒸し暑く、薄着になりたいがヤマビルやマダニの被害は御免なので大汗をかきながら一人黙々と登る。

 3月末に娘と登った時は、ゆっくりと休憩を多めにとりながらおしゃべりを交えていたので7時間もかかったが、さほど遠くは感じなかった。
 しかし、おっさん一人で登るのは実に退屈で、ついペースをあげてしまいがち。地獄の丸太階段は本当にきつい。息を切らして何度も立ち止まってしまった。

 約3時間半で塔ノ岳に到達。濃い霧が流れる中、人もまばらで展望も良くはない。
 早々に山頂の『尊仏山荘』にチェックイン。すぐに荷物を置いて水場まで下った。
きりりと冷たい湧き水をボトルに給水、そして汗だらけのシャツを洗濯、誰もいないので上半身裸で行水。最高!

 山頂まで戻ると富士山がお出迎え。『今日と明日、安全によろしくお願いします』と一礼し、写真に収めた。

 山荘の部屋は以前娘と泊まった同じ場所の個室。6人部屋を独占である。今回は窓から富士山もここで拝むことができた。
 しかし、残念なことにあすの天気予報が大雨。布団に横たわりスマホの画面に溜息を吹きつけた。

 夕食の時間、ふたりの小屋番さんと私のほか単独行者2名らでラジオに耳を傾け、明日の天気予報で私は計画を中止すべきか考えながらカレーライスを頬張った。その間、窓外は富士山のシルエットが見えたり隠れたり。

 翌朝、空が明るくなるのと同時に目が覚めた。なぜかここ尊仏山荘は良く眠れる。
 外は雲の中、岩が敷き詰められた地面が所々濡れていた。
 昼頃に雨足が強まるとのことで小屋番さんが早めに用意してくれた朝食を口に掻き込み、計画中断のときに下山するルートを伝え、5時40分に出発。

(左が最終目的地の大山、右が三ノ塔)
 30分もしないうちに雨はポツリと降り始め、だんだんと雨粒は大きくなってきた。足元が滑りやすく、何度も転倒しそうになりながらの下り道。
『なんでオレこんなことやってんだろ?』
 崩落箇所の通過や崖でクサリを掴んでの上りは、ある意味命がけ。ここで事故を起こしても次にここを通過する人はいつ来るかわからない。

 そんな中でもウグイスの鳴き声は癒しを超えて安心感を与えてくれるから不思議である。

 新大日行者ヶ岳烏尾山を経て出発から約2時間。急上りを終えて三ノ塔1,204m)に到着。休憩小屋の中で汗でびしょ濡れになった肌着を交換。束の間の安らぎである。
 この時点で私のモットー『無事に帰宅するのが登山』を胸に、大山への上り返しは中止し、次のヤビツ峠で下山することを決定。
 先ほどよりさらに雨足の強い本降りの中、急いでも意味がないのでしっかりと一歩一歩を踏みしめながら下って行った。

 そして、ヤビツ峠のトイレの前で雨宿りしながら早めの昼食。雨音だけが続く静かな山行は無事に下山して終了となりました。

 悔しい思いもあるけど、この雨の経験も必要不可欠だとポジティブに考え、次の計画を考えています。


第三章

奥多摩

 


御岳山 ファミリーハイキング

2015年53日 憲法記念日。
好天に恵まれた下、2家族で東京の御岳山へ。
大混雑を予想していたので、不測の事態を想定してのなるべく行き当たりばったり計画。
案の定、JR御嶽駅を降りてからの山へ向かうバス停は、まだ8時を過ぎたばかりにもかかわらず結構な行列。
一昨年の秋に行った高尾山紅葉狩りの激混みの悪夢も脳裏を過ぎる。
なんとか並びながらもケーブルカーで上がり着き、あっという間に標高800m超え(笑)。
うーん、良い日和だ!
思ったほど混雑もなく、上り坂が苦手な子供達に私のストックを貸し、のんびりゆっくり自然観察。途中愚痴をこぼしながらも頑張って歩く歩く!

ロックガーデンといわれる巨岩のある沢は真夏でも子供達と遊べそう。たくさんの家族で賑わっている。シートを敷いて寝ている御年配方も。

 

 

 



長尾平という展望台まで続く尾根道のところでランチ。痛いくらいの陽射しがあるが、やはり青空の下でのおにぎりが最高!


時間もかなりあまり、ショッピングやらでもまだ時刻は1時半。
帰りの下山はケーブルとバスを一切使わず、舗装された登山道・林道を徒歩でJR御嶽駅まで無事到着。うちの娘のダラダラ加減がハンパなかったなぁ(笑)。
*****
でもこの山、かなり気に入りました。私が区立晴海保育園を卒園したあと、担任だった山好きな保育士の先生が皆を連れて来てくれた以来の登山だったと思います。

今、この記事を書いているのは房総半島までの移動中ですが、駅の階段の昇降をする度に筋肉痛で騒ぐ娘がウザい!


高水三山 「大きな山には登れませんが・・・」

2015年72日 雨時々曇り
自称『平日のマイナー低山マニア』は、メジャーな高水三山に行ってみた。
高水山、岩茸石山、惣岳山の三つの山の総称であり、それらを日帰りハイキングするのがメジャーな工程である)
JR
青梅線 軍畑(いくさばた)駅に着くまでの車中、窓の向こうに見える大きな雨粒。
お天道様と山の神様は私のことが嫌いなようで、今日も期待ハズレ。
今朝の時間帯天気予報は大当たりの中、まずは高水山を目指す。
軍畑駅で下車したのは私だけ。前日は大雨、今日は天候不順では無理もないだろう。まだ登山口までは2~30分歩くはずだがすでに蒸し暑い。ここまで来た交 通費などより、自分の身体のほうが大事。行かれるところまで行って、ピストンで下山するのがベター。頑張ってクリアしても誰も褒めてくれるわけでもない。 自己満足のみ。
そう考えながら何台ものダンプカーが通り抜ける車道の脇道を、すでに汗をかきながら上って行く。

「この山か!」地図とコンパスでこのピークが高水山であることを確認。この辺りでこの山を見ながら昼食して帰りたいなぁ・・・

雨上がりで濡れている葉や草を掻き分け、登山道を進む。メジャーな山だけあって、道標はしっかりあり、トレイルも踏み固められている。大した難所はないも のの、蒸し暑さだけはハンパない。この時点で高水山でピストン下山することを半ば決定。時間通り進めば正午前には登頂するはず。

標高が上がるにつれ、霧も濃くなってきた。もうモチベーションはゼロ。山ガールが「ご同行していただけませんか?」とか話し掛けて来ても、オジサンうちに帰るよ!かも。

約一時間半を経て登頂。
高水山(たかみずさん、759m、霧)。歩きやすい土質のピーク。展望は当然なかったが比較的広い休憩スペースには、小説を読んでいる文学青年が一人いた。
図書館代わりに来たその青年の傍らでランチタイム。

おにぎりと棒ラーメン、トッピングは我が家の冷蔵庫にあった竹輪とチーズ。我ながら最高の味&至福のとき。 
食べながら、ここでピストン下山するのと岩茸石山~惣岳山の尾根歩きを経て下山するのとの時間差を計算していたら、1時間ほどしか違いがない。食事休憩をしっかりしたことで心身ともに向上し、安易な考えではあるが三つの山を越えることに決定。

岩茸石山まで向かう道はなだらかで、霧さえなければもっと楽しいと思えるほど、と、思うのも束の間!
ピークの岩場はどこに足をかけて登れば良いのか判断できない。両手を使って凄い急斜面を三点歩行。ロープやクサリを設置しないのが不思議なほどの悪路であ る。しかも濡れていて滑る。これが逆から来るコースで下りだったら本当に泣いているかもしれない。ピークを越えない巻き道もあるのだが、せっかくここまで 登ったのなら!この先に山ガールがいるかも。やっとの思いで岩場を越えるも、最後の木の根の急斜面、本当に容赦ない!

 


岩茸石山(いわたけいしやま、793.0m、濃霧) 山ガールどころか誰もいない。当然、展望もなく達成感もない。曇り空の景色が水墨画に例えられるなら、ここは今、インク切れのプリンターが出力したA4用紙。

一休みもなく早々に下り出すも、やはり急峻。それは次の一歩を下ろすのに勇気がいるほど。
「山の神様、どうか下山させてください!夕食の支度がありますので」
祈りが通じたのかピークの下は比較的なだらかな尾根道が続く。途中、男女4人のパーティとすれ違う。会話しながら楽しそうだなぁ、オレはひとりで何やってんだか・・・

急登りはきつかったが先ほどの岩場と違い、脚への負担は少ないまま、最終目的地へ到達。

惣岳山(そうがくさん、756m)気が付いたら視界を遮っていた霧は薄くなってきていた。廃小屋と見間違えるほどの社があるだけの平地。展望なし、人影なし、達成感少々。
ここまできたらあとは下山のみ。有名な御岳山のアクセスポイントであるJR御嶽駅へ。

緊張が少し和らいだせいか、苦手な下りの足取りも軽い。歩きやすい土質のトレイルも手伝ってか意気揚々。霧は全く無くなったものの蒸し暑さが戻り始めた。ジメジメ、ムシムシ。これが下界へのアプローチである。

まだまだ、大きな山には登れませんが、小さな山からコツコツと!

*****

この時期に展望の良い山へ登るときっと後悔するのは必至だったので、比較的展望のない山を選び、高温多湿のトレーニングがてらトライしました。
正直、暑さで苦しいだけで楽しくはなかったです。再びこの山々を訪れたいかと訊かれたら「No!」と応えます。(登山道を切り開いた方々、申し訳ありません!)

 



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