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仲良くなれるかな。

またある日、何かは今日も山の方に向かって歩いていた。

いつからか、朝の修業と昼の修業のあいだの短い時間、日当たりの良い山の上でおにぎりを食べるのが習慣になっていた。

何か「今日は会えるかな。」

何かは今日もおにぎりをふたつ布袋に詰めて、スタスタと山への道を歩いた。

何か「おっ。」

山の頂上には一羽のウサギが座っていた。

 

 


そこに枝あるよ。

何かがウサギにどう声をかけようか迷っていたら、

ウ「大きい枝そこにあるよ。」

ウサギは親切に教えてくれた。

何か「ふふっ。」

何かは少し笑って、

バキッ!

大きめの枝を踏み抜いた。

ウ「やあっ!」

何か「ふふっ。こんにちは。」

何かはウサギのすぐ隣に腰かけた。

 

 


じゃーん!

何かはゆっくりと布袋からおにぎりを出す。

何か「今日もおにぎりふたつ持ってるんだ。一緒に食べよう。」

ウ「じゃーん!」

肩にかけている水筒をすごい勢いで見せるウサギ。たまらず何かはひっくり返りそうになる。

何か「なんだい?」

ウ「ココア!」

ウサギの目はキラキラと輝いている。

 

 


ごくごくココア。

何か「ココア・・・。」

ウ「知ってる?ココア。うんと甘いやつ。」

ウサギの目の輝きは増すばかり。

何か「うん・・・。本で読んだことはあるけど、飲んだことはないな。」

ウサギは持ってきたマグカップにそーっとココアを注ぐ。

ウ「あい!」

ウサギこぼさないように、でも元気よくマグカップを何かに渡す。

何か「ありがとう。」

何かはひとくちココアを飲む。

何か「甘いねぇ。」

ウ「うふふふ。甘いねぇ。」

何かはとにかくキラキラしているウサギを見ながら、ココアの甘さに幸せな気持ちになっていった。

 


おにぎりむぐむぐ。

何か「今日は2つともシャケにしてきたんだ。」

ウ「シャケ・・・。」

何か「うん、おいしいよ。」

何かは優しくウサギにおにぎりを渡す。

ウサギは躊躇なくおりぎりをパクリとほおばる。相変わらず、地味だけど、どこか優しくて元気の出る味だった。

ウ「ふむむ。」

ウサギの2口目はおにぎりの中のシャケに到達した。シャケの塩気はお米の優しい甘みを引き立て、ウサギに十分な旨味を与えてくれた。

ウ「おいしいね。」

何か「おいしいね。」

二羽はゆっくりとおにぎりを味わって、幸せな時間を過ごした。

何か「もう行くね。」

ウ「うん・・・ありがとう。」

何か「ありがとうね。」

何かはウサギに向かって小さく手を振って山を下りて行った。




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