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ひさしぶり

ーー次の日

いつも簿記の授業できゆ先生の顔が見るのを楽しみにしていたなつ代は、今日はなんだか、足取りが重いような、照れくさいような、
緊張した気持ちできゆ先生の授業を受けていた。

なつ代の前には、問題集を裏にした紙いちまい。


(うーん、先生の手紙の返事なんて書こうかしら・・・)


きゆ先生も何度かこちらを見てきた気はしていたが、
恥ずかしくって顔をあげないで、じっと紙を見つけていた。


(うーーん)






キーンコーンカーン・・・

授業の終わりを知らせるチャイムが鳴った。


(あ!もう授業終わっちゃった?!まだ返事書いてないのにー。。)


なつ代は、時間の流れの早さにびっくりした。

そして、黒板の前にいるきゆ先生の言葉でもっとびっくりしたのだった。


「えー、明日から”夏休み”なので、思いっきり楽しんでください。でも、宿題は忘れるなよ!」


(な、夏休みー?! 忘れてたー。。)

周りは盛り上がっている中、なつ代はどうしようか困っていた。


(返事書いてないよー!なんだか話しかけるのもこっ恥ずかしいし、、)


その時、同じクラスの女子たちが、きゆ先生の所に駆け寄って、

「先生は夏休みどうしてるんですか?」
「広島の彼女さんとデートとか?」
「キャー!!」

と騒ぎ始めていた。


「この夏は、広島の実家に帰るかな」

ときゆ先生は言った。女子に囲まれちょっと照れているようだった。

それを見たなつ代は、なんだか胸が痛くなった。

夏休み中会えないのか、、と思うと同時に、



 『先生の事、。。好きなんだ』


と実感したのだった。


長い長いなつやすみ

暑い夏休み。

きゆ先生、
あなたは今何をしているの?


家の近くの川辺で
風でゆらめく水面を眺めていたよ。

大きな白い花が流れて来た。

私は、
黄色い小さい花を摘んで、

そして、白い花の方に投げたら

二つの花が、
寄り添うように、
一緒になって流れていったよ。

大きいほうが先生で、

小さい方が私。


だんだん流れて見えなくなってしまう。

でも、最後の最後まで見えたのは、

しっかりとひっついた

白い花と、

黄色い花。


きゆ先生、
あなたも私の事想ってる?







長い長い夏休みが、

過ぎていった。

 


にがっき

畑仕事や家事、夏休みの宿題に追われつつ、そして二学期が始まった。

「おはよー」
「久しぶり〜!」
「って昨日会ったばっかだよね〜」

学校の校門をくぐったなつ代は、いろんな声が飛び交う中、どきどきワクワクしながら教室へ向かった。

教室へ行く道に職員室の前を通らなければいけない。

(きーゆー先生はー。。、いないよね!)

ちょっと背伸びをしながら職員室の窓を覗き込む。

ちゃんと見たか見ないかで、通りすぎていく。


教室の前に里美が居るのに気づいた。

「なつ代ー!久しぶり〜!宿題終わった?私終わってないのよ〜」

「里美久しぶり!ばっしり終らしたよ〜!見せてあげますとも」

「ありがたい!」

そんな会話をしながらまた楽しい学校生活が始まると、疑いもなく
なつ代は感じていた。


奥付

 

私のお母さん


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著者 : mika yo.
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