閉じる


きかせて きかせて はるのおと


1,2ページ

どこにでもある ぞうきばやしの、
ちいさな ちいさな おはなしです。

もりの なかを あるいていると、
なんだか いごこちの いいところが あるのに
きが つきませんか?

そこには、こびとたちが すんでいます。

これは、こびとの さんしまいの おうち。

いちばん おねえさんの チルチル。
まんなかの アムアム。
すえっこの ユメユメ。

そして、ペットの きょだいダンゴムシ。

 


3,4ページ

ある はれた ひ。
まどから、やわらかい ひざしが さしこみました。
ユメユメは きもちよさそうに、めを ほそめています。
「おねえちゃん、あったかい ひかりだよ」
アムアムが いいました。
「のはらには、もう はるが きてるかもしれないね」
チルチルは、さっそく おべんとうを じゅんびします。


5,6ページ

ところが、のはらに きてみれば、
あっちこっちに ゆきが のこっています。
きたかぜが、はっぱと ゆきのせいを くるくる 
まわして あそんでいます。

チルチルは、マフラーに かおを うずめました。
かぜを ひいたら たいへんです。
はるさがしを あきらめて かえろうとしたときです。
「あれっ、ユメユメどうしたの?」
「なに、もってるの?」
なにもない のはらで、ユメユメが なにかを みつけました。


7,8ページ

ユメユメの ての なかには、ちいさな たまごが ありました。
「なんのたまごかしら」
いままで みたことのない たまごです。
「いいにおい!ゆでたまごじゃない?」
おなかの すいた アムアムが、くんくんと はなを ちかづけました。
「ことりの たまごかも しれないよ」
チルチルは、そっと たまごに みみを あててみました。
すると、たまごから なにか ちいさな こえがします。

『きかせて きかせて はるのおと……』



読者登録

はやし ろみさんの更新情報・新作情報をメールで受取りますか?(読者登録について