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盛夏

うだるような熱気に包まれ、冷房を付けないと、ものの二、三分で全身から汗が噴き出てしまう。全てのものが干上がってしまうのではないかというくらい太陽は煌々と大地を照らし続ける。そんな中、蝉だけが威勢よく、いよいよ鳴き声を激しくしている。

八月の夏真っ盛りの時期になるといつも、私の脳裏に、中学三年生の時の修学旅行の想い出が蘇ってくる。それは、私が本当の意味で「修学」した旅行であったともいえるし、私に貫かれていた価値観を根底から大きく変えた劇的な場面との遭遇でもあった。当時のことを回想しては現実に戻る。その繰り返し作業が頭の中で展開される。回想に浸っている時間は、とても長いような気もするし、ほんの一瞬にすぎない気もする。時計で正確に計ったわけではないから分かりやしない。しかし、私にとっては忘れがたき想い出なのは間違いない。以下は私が中学三年生の時の回想である。


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