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新天地

営業部門で待っていたのは新たな問題でした。

 

多くの嫉妬や反感を買っていた私です。

 

初日に課長に言われた言葉は「君の身には何が起こるか

 

見当もつかないけれど、それは想像を絶するものかもしれない。

だけど、とにかく耐えてくれ」でした。

 

 

実際に待っていたのは辛い日々でした。

 

それは以前いた部署でもそうでしたが、コミュニケーション

 

の全く取る事の出来ない世界。

 

仕事は教えて貰えない、ただ一方的に無視される、怒られる

 

この毎日でした。


日常

そんな辛い日々を送っていました、

 

毎晩酒でその辛さを洗い流しながら・・・・

 

飲んでいる時だけが生きていることを実感できる唯一の時間でした。

 

しかし、さすがにその頃には課長の目がかなり気になり始めました。

 

営業結果が出ないこともありましたが、毎朝酒臭い息。

 

そして充血した目。

 

段々と離れていく課長。

 

充血した目は色々試して見つけた目薬で誤魔化すことには成功しましたが、

 

酒臭い息だけはどうにもできません。

 

そして何よりも毎日体調がすぐれません。

 

この頃にはあちこちにアル中を証明する症状が

 

出始めました。


出会い

それは休みの日でした。

 

本屋さんの病気の書籍のコーナーでアルコールに関する本を片っ端から手に取って

 

斜め読みしていました。

 

もう何かにすがる思いだったのでしょう。

 

何を読んだのか買ったのかすらあまり覚えていません。

 

そして、そこに書いてある事にかなり感銘を受けたような

 

気もします。

 

しかしただ一つ覚えていることは、シアナマイドという抗酒剤

 

があることを知った事です。

 

これはショックでした。

 

いや、良い意味でです。

 

これで職場で何とか誤魔化しながらやっていける!

 

そう思いました。


病院

それからの私の行動は速かったです。

 

次の休みの日には早速アルコール専門病院に駆け込みました。

 

そして主治医にいきなり言われた言葉は

 

「黄疸が少し出ていますね。調べてみないと分かりませんが

 

脳の委縮が始まっている可能性があります」でした。

 

驚きはしませんでした。

 

確かに白目の部分は黄色かったですし、掌は真っ赤、胸には蜘蛛の巣状のものが出ていましたから。

 

 

そして私は予定通り喉から手が出る程欲しかった抗酒剤シアナマイドを処方してもらいました。

 

これが嬉しかった。

 

これを貰うために敷居の高いアル中病院のハードルを越えたのですから。

 

 

 


シアナマイド

シアナマイドを貰った私は意気揚々として病院を後にしました。

 

その時に思ったことは「これで上手く酒と付き合える」

 

でした。

 

これがアル中の発想です。

 

止めようとは思わないのですね。

 

黄疸と言われようが脳の委縮と言われようが、飲むことが最優先なのです。

 



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