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スイッチオン

17歳の私はビールから飲酒をはじめたのですが、美味しいと思ったことはありませんでした。

そして次に手をだしたのが芋焼酎霧島20度です。

これが美味かった!!!!!!!

もうスポンジが水を吸うように身体全体に染み込んで行きました。

あの臭い芋焼酎が本当に何の抵抗もなく身に染みわたりました。

 

それはそうです。家にあるコップというコップにはすべて芋焼酎の匂いが

 

こびりついていましたから。。。

 

言ってみれば焼酎臭い牛乳、焼酎臭い水、焼酎臭いジュース・・・

 

毎日口にする飲み物は全て芋焼酎の匂いが付いていました。

 

この時に私のアル中人生にスイッチが入りました。

 


ウイスキーと死

毎晩学校帰りに霧島スナック(プラスチック容器の2合入り)を買う毎日。

そして2階の勉強部屋で勉強しているフリをしながらグビグビ(^^♪

もう美味しいのなんの!

その内段々とエスカレートして、今度はウイスキーに手を出しました。

高校生ですから買えるウイスキーなんて知れています。

レッドだったかトリスだったか?

いや、たしかボストンクラブだったと思います。

 

度数の高いウイスキー。

キャップを開けて匂いを嗅ぐとその香りだけで度数の高さが分かります。

 

ビビりながらキャップに注いで1舐めします。

辛い。

そして2舐め、

3舐め。

 

ちょっと時間を置いてみる。

 

あまり効いてくる感じは

 

 

無い。

 

キャップに入れるのが面倒になって、ボトルに口を付けてラッパ飲みしてみました。

 

胃袋に染みます。

 

やはり度数の高さは伊達ではありません。

 

でもまだまだいけそうです・・・

 

そのままグビグビ、グビグビ、グビグビ、グビグビ。。。

気づいたらボトルの2/3くらい一気飲みしてました。

 

それから間もなく

 

 

心臓が

 

 

ドンッ!!!

 

と鼓動しました。

 

目が回り始めました。

 

心臓の鼓動は速くなるばかりです。

 

勉強机に座っていたのですが、とても座っていられる状態ではなくなってきました。

 

すぐ横にあるベッドに横になろうと思います。

 

しかし

 

身体がうまく動きません。

 

異常に頭が重い。

 

まぶたが重い。

 

両手で頭を支え、まぶたを持ち上げます。

 

そして何とかベッドまで行こうとするのですが、

 

どうにも身体が言うことをききません。

 

必死の思いで椅子から滑り落ちるように畳の上に転がり落ちました。

 

運よくスチールベッドの角で頭を打つことはありませんでした。

 

しかし今度はベッドに這い上がる番です。

 

これがまた一苦労。

 

異常に重たい頭を自分の手を使ってベッドに乗っける作業です。

 

自分の頭がこんなに重たいなんて生まれて初めての経験でした。

 

 

どの位時間が掛かったのかは覚えていませんが、どうにか

ベッドに入る事はできました。

 

その後は滅茶苦茶な動き方をする心臓との戦いです。

 

いや、戦いというか、とにかくもの凄いスピードで波打つ心臓の鼓動と、

そして今度は一転して止まるんじゃないか?と思うような異常な遅い鼓動の恐怖。

 

それが波のように繰り返します。

 

死ぬのかな?

 

このまま私の心臓は止まるかもしれないな、本当にそう思いました。

 

その後の事は覚えていませんが、結果的には死なずに済んだようです。

 

ここまでで、飲んだアルコールの積算摂取量は僅かなものですが、

 

私のアル中が完成した瞬間でした。

 


大学時代

地元が嫌で、実家が嫌で、地元と実家を離れるためだけに大学受験をしました。

 

入る大学なんてどこでもいいのです。

 

とりあえず入れそうな所を選んで、果たして私は地元と実家を離れる事に

 

成功しました。

 

 

入学式当日、嫌になって途中で帰りました。

 

そもそも最初から大学に通う気さえありませんから、入学式に少し出ただけでも

 

自分には十分やりきった感はあります。

 

出席しただけでも大したものなのです。

 


連続飲酒開始

果たして大学生になった私は入学式を途中で帰って以降、当然学校へは行きませんでした。

 

では毎日何をしていたのか?

 

当時オートバイブームで、私も400ccに乗っていたこともあって、毎日近所の山に上ってました。

 

そこに行くと、平日でも誰かしらライダーがいました。

 

近所の高等専門学校の生徒や平日休みのライダーさん。

 

そして土日になると沢山のツーリングライダーやトウモロコシ屋のおっちゃん。

 

私は飽きもせずに毎日毎日この山に上りました。

 

オートバイに乗っている時だけが幸せでした。

 

そしてほとんどアルバイトも何もやっていなかった私は貧乏です。

 

当然虎の子のお金はガソリン代に消えていきます。

 

それでもアルコールだけは買わなければなりません。

 

食べる物は基本的に白米だけです。

 

後はひたすら芋焼酎の1升瓶を飲む毎日です。

 

ひたすら毎晩意識が無くなるまで飲み続けます。

 


ルール

ただし、私の中にもルールがありました。

 

それは、日の高いうちには飲まないというルールです。

 

なぜだかこれだけは絶対にやってはいけないという強い強い思いがありました。

 

これをやったら一発で廃人になってしまうような強い恐怖が私の中にあったのです。

 

いま思うとこのルールだけは一度も破らなかった為に今も生きていられるのだなと思います。

 

日中はオートバイで頭の中を脳内麻薬で満たし、夕方からは芋焼酎でラリる毎日。

 

いくら日中は飲まないと言っても四六時中二日良いですから、毎日ラリっているようなものです。

 

それでもルールだけは守りました。

 



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